岐阜県家庭紙工業組合 |
 |
|
 |
全組合員が団結し故紙スラッジの処理問題を解決!
全組合員と異業種事業者4社が出資してベンチャー企業を設立し、故紙スラッジから炭化品(カーボサンド)を商品開発。また、再生紙のPR活動で需要拡大、業界活性化に寄与
|
 |
当組合員企業で発生する年間約3万tの故紙スラッジの処理について、従来の埋立てや焼却処分はコスト的に負担が増すのみでなく、県内の埋め立て場所が枯渇し、業界の存続基盤を揺るがす事態となっていた。そのため、早急に新たな処理方法を模索する必要性に迫られていた。
一方、資源リサイクルの社会的要請の中で再生紙の生産、普及が求められており、再生紙トイレットペーパーの需要拡大を図るためには、消費者の環境意識の向上、再生紙への理解を広げる必要があり、積極的なPR活動を行う必要があった。
平成9年12月に、全組合員と石灰メーカー及び設備設計業者で商品化推進委員会を発足させ、翌年3月に全組合員が出資した会社を設立して研究開発を開始した。その後、平成11年3月には、中小企業創造活動促進法の知事認定を受け、異業種ベンチャー企業として『故紙スラッジを原料とした付加価値商品の開発と事業化』をテーマに研究開発事業を実施した。その成果として、故紙スラッジを炭化・焼成して炭化品を作る炭化焼成装置「クリエートDCM」を新たに開発するとともに、園芸用土壌改良剤や融雪材など多彩な用途に使用できる「カーボサンド」(炭化セラミックス)の商品化に成功した。また同時に、ゼロエミッション(廃棄物ゼロ計画)の実現を可能とした。一方、再生紙トイレットペーパーのPR活動については、各種団体が主催するイベント(県下5会場)に参加し、パンフレット及び商品の配布を行った。
異業種ベンチャー企業を通じて、炭化焼成装置の開発及び炭化製品が商品化されたことにより、業界の存続基盤を揺るがす大きな問題となっていた故紙スラッジの処理問題について、根本的解決の目途が立った。また、これにより、組合及び各組合員の今後の経営に対し、大きな安心感を与えた。一方、再生紙のPR活動については、消費者の環境意識の向上や再生紙トイレットペーパーの需要拡大、更に業界活性化に寄与した。
|
 |
|
 |