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県内先進組合事例
 東濃ひのき製品流通協同組合
住所 〒509-1113 岐阜県加茂郡白川町三川1539番地
TEL 0574-72-2577 FAX 0574-72-2677
設立 昭和63年9月 組合員 58人
出資金 103,900千円 組織形態 同業種同志型組合
主な業種 森林組合及び製材業、木製品加工業又は建築業
専従理事 1人 組合従業員 23人
URL http://www.chuokai-gifu.or.jp/thryuutu/
木質バイオマス発電で、製材の高付加価値化を実現

 時代を先読みし木質バイオマス発電を開始。エネルギーを加工工程に取込み、製材の高品質化とブランド化を実現。様々な先進的な取組みで、組合員の意識向上と事業化を推進。
■ 背景と目的
 本組合は、日本を代表するひのきの産地にあり、設立時より組合員の製材する製品の価値を継続的に維持・向上させるために組合事業を行ってきた。ところが、2001年3月の廃棄物の処理および清掃に関する法律(廃棄物処理法)の改正により、組合員である製材業者などが所有する大小の焼却炉の利用が制限されることになった。組合ではこの動きを先読みして、これらの課題を解決する手段として木質バイオマス発電に着目し、廃棄物の処理を組合に集中させ、その付帯効果としての熱エネルギーの活用と、事業構築に取り組んだ。
■ 事業・活動の内容
 組合員の木くず焼却や製材加工工程の一部を組合に集約し、その工程に木質バイオマス発電を導入。焼却時の熱エネルギーを乾燥工程に、発電により得られた電気エネルギーを設備内の加工工程に活用する形に加え、製品の品質を維持するために検査工程なども導入した先進的な事業を構築した。製品の品質向上・ブランド化・地球環境配慮という点から、平成14年度 林野庁「木質バイオマスエネルギー利用促進事業」に採択され、岐阜県及び白川町からの補助も受けながら、木くず燃料→発電→加工→燃料という付加価値を創造する循環型の事業として平成16年に木質バイオマス発電「森の発電所」の稼働を開始した。製材業者だけでなく、川下の建築業者、また周辺エリアへも組合員の幅を拡げることで、バリューチェーン全体での高付加価値化を実現した。
■ 成果
 従来は組合員の事業所で廃棄物として処理されていた木くずを熱エネルギーとして活用できたことにより、地球環境保全への貢献とエネルギー循環型事業の構築を達成することができた。当該地域の住民レベルでも、地球環境に配慮した地域として廃棄物処理に対する意識も向上している。木くず燃料が確保できたことで乾燥工程のコストが大幅に削減、加工工程のコストダウンに寄与した。また、組合が製材加工の一部を担うことで、製材品の品質が高いレベルで均一化・明確化し、JAS機械等級(人工乾燥処理構造用製材及び機械等級区分構造用製材)の認定や岐阜県のぎふ証明材として、「東濃ひのき」ブランドを確立することができた。この木質バイオマス発電事業をきっかけとし、今後も時代の2〜3歩先を読み、様々な先進的な取り組みを続けていくことで、新しい製品価値や新しい事業を創造する動きが継続している。




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