岐阜県金型工業組合 |
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金型業界の認知度向上〜産学官と連携し、地域の若手人材育成・確保に注力!
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■ 背景と目的
全国の金型製造事業者数はピーク時には1万2千社程度あったが、経済のグローバル化の波にのまれ、海外移転などの要因により現在までに約半減した。また、多くの技術者も引退の時期を迎え、技術伝承面が喫緊の課題になっていたなか、地元工業高校生の採用促進を進めるため、当組合と産学官が一体になった取組みを開始した。
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■ 事業・活動の内容
本事業は、岐阜県、大垣市、岐阜大学金型創成研究センター、県内工業高校、当組合などが連携した推進体制で取り組んだ。具体的な実施内容は、第一段階に、金型技術者に全ての技能を段階的に身に着けるためのマニュアルを作成し、地域における金型人材育成に向けた仕組みの構築などを行った。
第二段階は、行政との連携による「ものづくり名工塾」(大垣市)等において、工業高校生を対象とした講座(組合員企業OB社員が講師)の開講や、岐阜大学・金型創成技術研究センターとの連携により、工業高校生により高い金型技術を習熟させることができ、金型に対する認知度が高まったことで「地元金型企業に入社したい」という潮流ができた。
この取組みに対して企業からの評価は高く、組合員企業への就職に貢献する形となった。この流れを加速するために、組合が主導した岐阜県下11の工業高校を対象とした「第1回金型コンテスト」を平成28年11月に開催することを決定した。各校校長の承諾をもらうといった苦労があったが、高校生を対象としたコンテストは日本初という工夫があった。コンテストに向けて組合員企業が工業高校に対する技術支援も実施する予定である。事後の展開面では、入社後の若手社員を対象とした高度で実践的なセミナーを行いたいという思いがある。

工業高校生が金型を学ぶ仕組み
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■ 成果
製造業において「金型」が無くなることはないため、「ものづくり人材の育成こそ日本の金型産業の未来」というビジョンのもと、組合が一丸となった実施体制ができたことや、産学官の連携が成功要因である。その結果、組合員企業への就職実績が上がり、事業開始当初と比較して就職数は約2倍まで増加。次世代へ金型技術の円滑な伝承が期待される。

過去の卒業生制作作品
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■ 事業・活動推進のキーファクター
「国内で高い技術を持つ人材の育成こそ日本の金型産業の未来」というビジョンと目標を設定し、当組合が一丸となった実施体制構築と、産学官の連携により、地元工業高校生の採用促進に寄与している。 |