土岐市陶磁器卸商業協同組合 |
〜「美濃焼」ブランドを構築し、美濃焼を国内外へ発信〜 |
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■ 背景・目的
美濃焼は、市場の縮小や価格競争等により売上が減少傾向にあり、組合員数も設立時より半減している現状がある。そこで、今後の美濃焼の販路を拡大していくため、従来から実施してきた販路開拓事業をさらに強化するとともに、「美濃焼ブランド」を構築し、国内外に向けて発信することにより、組合・組合員の売上増を実現することを目指した。
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■ 取組みの手法と内容
当組合の各事業の委員会が活動の中心となり、専務理事が推進役となりながら、組合・組合員の活性化を図り、売上増を実現するため以下の事業を展開した。
1.「販路開拓事業」
@高強度磁器製給食用食器の販売の強化[従来事業の質的強化]
A新しい共同店舗(テラスゲート土岐内)の運営・販売[従来事業の横展開と質的充実]
2.「海外新販路開拓事業」
@シンガポールとタイでの積極的な営業展開[調査事業から共同販売事業へ拡大]
Aアメリカ市場における調査事業の実施[新販路としての可能性探究]
3.「美濃焼ブランディング事業」
@美濃焼ブランドの再構築[美濃焼の魅力の再定義と見える化]
また、「土岐市 美濃焼」のブランド基準を構築し、組合員の共通認識とした。ブランドを見える化し、消費者等に認知してもらうため、ブランドロゴを設定した。
事業実施にあたっては、責任と権限を委員会に全面的に付与し、受益者負担の原則を崩さない形で推進したことで、売上増など早期に効果が見える成果が得られている。同時に、今後の課題についてもPDCAサイクルを随時回し、課題が大きくなる前に判断を進めていくことで、リスクの最小化も図っている。
この結果、陶業関連の組合活動のモデルとして、他の関連組合への良い刺激になっており、陶業全体の活性化の牽引役となっている。
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■ 成果とその要因
以前より既成概念にとらわれない改革へのチャレンジがしやすい組合風土があり、それをベースにしたことで、@商品開発や新しい販売チャネルへのチャレンジ意識の向上、A海外進出のノウハウの蓄積と他地域への進出意欲の向上、B美濃焼の良さを再認識し、価格競争に巻き込まれない販売意識へ、という流れが生まれている。

美濃焼のプロモーションイメージ |

TOKI陶器祭り2017の風景 |
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■ 事業・活動 実現のキーファクター
従来にない新しいアプローチや領域へのチャレンジを積極的に進める意識風土づくりと責任・権限の委譲が、これまでにない販路拡大と組合・組合員の活性化へと結実した。 |