食料品は、年末需要の反動の影響が大きく、大半が売上減少となっている。その中で、贈答品の割合が大きい菓子関係の低下は小さいが、調理、食材関係の落ち込みが大きい。資金繰り、収益状況の悪化傾向が強く、企業経営は益々厳しくなっている。 繊維・同製品は、川上業種では織物、ニットの製造を中心に売上、受注の減少で低迷が続き、アパレル関係では、天候不順の影響も受け冬物不振、春物出遅れで売上減少、業況悪化となっている。収益状況、資金繰りともに悪化傾向が強い。 木材・木製品は、建築関係では住宅建築需要の動きを受けて、一部に動きが出てきた。しかし、売上に明らかに出ているのは神社・仏閣関連需要のある銘木だけである。家具は、売上、収益、資金繰りともに悪化で、益々厳しい業況になってきている。 紙・紙加工品、印刷、プラスチックでは、すでに厳しい業況にあることに加え、季節要因による売上減少で、業況は低調横這いである。その中で、家庭紙の需要が上向いている。 窯業・土石の中の陶磁器関連は売上が前月比、前年対比ともに減少、業況の悪化が続いている。 石灰等のその他の窯業関係業種も需要は低調横這い若しくは減少で、厳しい業況が続いている。 土石は、建設工事の繁忙による需要期に当たっているが、動きが悪く、前月比売上減少となっている。民間工事需要の低迷の影響も依然大きく、厳しい業況が続いている。建設業の改善動向との相違が不安要因である。 機械・金属では、売上、受注とも減少傾向が強く、現在、最も下降度合が大きい業種であり、業況悪化が続いている。順調な業況が続いている航空機関係も、秋以降については懸念が出ている。大半の業種の収益状況が悪化しており、企業経営は厳しくなっている。 各種物産品は、年末需要の反動が大きく出て、売上が大幅に減少している。ギフトの売上では前年対比マイナス26ポイントであり、季節要因と変わらず大きい不況要因を挙げている。 卸売業は、季節要因による売上減少が挙げられ、陶磁器卸売は、季節要因に加え不況要因を挙げ、最悪の業況にあると分析している。 小売業は、通常年末需要の反動により売上減少となるが、今回は、前月(12月)の売上が年末需要の盛り上がりを欠いたため、前月比減少とはなっていない。消費需要の冷え込みの中で、季節変動さえ出ない低調な商況が続いている。また、量販店等の大型店の動向は、廉売よる売上増加を果たした店、来客者数は盛況でも売上には結び付いていない店等、商況が分かれ、必ずしも好調と言えない状況にある。これらを総合すると、小売業は依然底這い状況が続いていることとなる。 商店街は、地域により状況が異なるが、総合すると小売業と同様、売上不振が続き、底這いの業況が続いている。特に、東濃地方の商店街の商況が厳しい状況にある。 サービス業では最近、売上、受注の減少、業況の悪化が続いているが、当月も同様の動きが続き、また、季節要因も加わり、業況は益々厳しくなっている。特に、収益状況、資金繰りの悪化傾向が強く、今後の推移が懸念される。 建設業では、公共工事発注の進捗の地区別格差が解消、概ね出揃っており、公共工事関連の仕事量は概ね確保された状況にある。しかし、民需の落ち込みが大きいこと、受注単価が厳しいことから、景況の改善には至っていない。長期低迷の住宅建築は、政府の減税対策等で引き合い等の需要の動きが出て来ているが、地元の建築業にはまだ実需が出て来ていない。 運輸業では、稼働日数の減少による売上減少で前月比売上減少となっている。業況は前月と同様低調横這いで推移している。特に県域の単位では前年対比の業況悪化が大きい。