食料品は、例年は秋需による売上増加傾向が強く出る月にあたるが、今回は高温の気候による影響、消費節約により、売上増加の動きが弱く、依然業況悪化となっている。7回答中、5回答が前年割れの売上となっている。 繊維・同製品は、全般高温気候の影響もあり、秋物不振、冬物出遅れとなり、業況悪化となっている。その中でニット製品は9月の残暑の後、10月後半から需要が回復しつつある。 木材・木製品は、唯一堅調な需要増の業種が多く、引き続き業況は若干の改善となっている。その中で、家具は低迷が続き、厳しい業況となっている。 紙・紙加工品、印刷、プラスチックの中の紙は、改善の動きが出たが、他は低迷が続いている。その中でプラスチックは産業関係の不振、日用品・食品向けの順調と業種内での業況格差が大きく、合わせると横這いとなっている。 窯業・土石の陶磁器関係は、前月と全く同様で、飲食器関係が低迷、モザイクタイルで若干の動きが出ている。建設資材は前月比売上増と季節需要は出たものの、前年割れで低迷が続いている。 機械・金属は、前々月、前月で売上増加業種が増えたが、当月は勢いが弱まり、景況感も悪化となった。業況改善を期待されたが、調整局面の様相となっている。また、依然、受注単価が厳しく、収益状況の悪化傾向が続いている。 各種物産品は季節需要で前月比売上増となった。しかし、前年対比は売上減少で、厳しい業況が続いている。 卸売業の陶磁器卸は更に業況悪化、国産・輸入ともに需要減少で構造的な不況の状況にある。飛騨地区の総合卸は特に変化なく、前月並みの業況で推移した。 小売業は、前月と同様、季節要因で需要が出る時期に当たるが、高温の気候による秋冬物の不振で前月に引き続き、低調横這いで推移した。消費回復の兆しも無く、先行不透明が続いている。 商店街は、概ね「小売業」に似た動向であるが、秋祭りなどのイベントの効果により、盛り上がりは欠けたが売上増となっている。しかし、大半が前年割れで、業況悪化傾向も、他に較べ強く、厳しい業況となっている。来街者の減少が大きいが、イベントで一時的に人手を集めても、売上に結び付かない状況で、商店街の問題の難しさを示している。 サービス業は、業種により動向が異なっている。前月比売上が増加した業種があるが、季節要因によるもので、前年対比では減少となっている。堅調な業況にあるのは情報サービスだけで、他は低迷が続いている。尚、水害による飛騨地区観光への影響は無くなっている。 建設業は、業種、地区により動向が異なっているが、統合すると売上は増加、業況は若干の改善の動きとなっている。公共工事発注については、岐阜地区が弱く、羽島地区は強い。民間住宅建築は各務原地区が強く、羽島地区で弱いなどの相違がある。公共工事発注の増加要望はまだ強いものとなっている。 運輸業は、前月同様、前月横這いの低調推移となっている。