| 平成１６年２月 （平成１６年２月末調査） |
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岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度（政府指定事業）を実施しております。
当制度に基づき、県内の主要業種８５組合に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。
本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
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１ 〕２月の特色 |
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◆ 景況感悪化幅縮小
◆ 原料高製品安で収益圧迫
◆ 設備投資関連は依然堅調 |
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２ 〕２月の概況 |
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当月の景気動向を前年同月比景況感ＤＩ値で見ると、好転５ポイント、悪化４１ポイントでＤＩ値はマイナス３６ポイントとなり、前月のマイナス４１ポイントに対し、５ポイントの改善となっている。
景況感ＤＩ値は、昨年７月以降マイナス４０ポイント前後で推移するなど、消費関連、建設関連等の停滞感が続いている。その中で当月は、若干ではあるが改善の動きになっている。
改善の要因は、業種別の景況感ＤＩ値が、食料品、機械・金属業、小売業等で前月水準よりもマイナス回答が減少したことによるものである。
他の主要な動向については、景況感ＤＩ値と同様に改善の動きとなり、それぞれ前月の動向に対し、売上高２ポイントの改善、販売価格５ポイントの改善の動きとなった。個別のＤＩ値は、売上高マイナス２６ポイント、販売価格マイナス２２ポイントとなった。
しかし、景況感ＤＩ値、売上高ＤＩ値ともに水面下での改善であり、また、収益状況は逆に前月より３ポイント悪化するなど、売上が増加しても収益改善に結び付かない厳しい状況にある。
金型、機械工具の設備投資関連等の一部業種に出ている需要回復の動きは変わらないが、全体的には、需要低迷、企業間競争激化、低価格販売、収益悪化など厳しい経済環境が続いており、中小企業の現状は依然厳しい状況にある。
また、コメントの中には、消費税総額表示に伴う経費増、原材料高製品安による収益悪化、先行き不安などが多く出ており、中小企業の経営環境の悪化が懸念される。
前年同月比業況悪化業種が特に多いのは、繊維・同製品、窯業・土石、建設業である。
前年同月比業況好転業種は、石灰、金型、電気機械器具、機械・工具販売である。
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| 主な業種区分の業況概況 |
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食料品は、前年同月比売上は、減少又は低調横這いで減少傾向が強い。収益状況は、前月に続き全ての業種で悪化、景況感も悪化傾向が強く、一段と厳しい業況になっている。
繊維・同製品は、前年同月比売上は、織物等川上業種、アパレル関連ともに減少又は低調横這い傾向となった。全体では、収益状況、景況感に悪化傾向が強く業界は非常に厳しい状況が続いている。
木材・木製品は、動向が分かれ製材で増加、家具（飛騨地区）で低調横這い、銘木、集成材、東濃ひのきで減少となった。東濃ひのきについては、主要指標の全てが悪化となるなど、依然厳しい業況悪化
の動きが続いている。その中で、製材においては、プレカット需要を中心に堅調に推移している。
紙・紙加工品、印刷、プラスチックでは、前年同月比売上は減少又は低調横這いとなった。収益、景況感の回復感は弱く、全般的に低迷状態が続いている。
窯業・土石の陶磁器等では、全般に減少又は低調横這いで、減少傾向が強い。石灰については堅調に推移している。建設資材の土石では、全業種が減少となった。全体では、収益状況の回復は無く、景況感は８業種中６業種で悪化となるなど、一段と厳しい状況になっている。
機械・金属は、前年同月比売上は動向が分れ、メッキ、県金属工業団地、金型、電気機械器具、輸送用機器で増加、鋳物、刃物等金属製品（内需）、可児工業団地で低調横這い、刃物等金属製品（輸出）で減少となった。売上が９業種中５業種で増加となったが、景況感の改善は２業種に留まっており、依然、景況感の回復感は弱く厳しい状況にある。その中で、金型は売上増加が１年間続いているなど、堅調に推移している。
各種物産品は、前年同月比売上は観光で増加、ギフトで減少となった。ギフトにおいては、６ヶ月連続で主要指標が全て悪化となるなど厳しい状況が続いている。
卸売業は、機械・工具販売で増加、総合卸売（飛騨、岐阜）で低調横這い、陶磁器産地卸で減少となった。消費需要低迷が続く中、全体的に低迷が続いている。その中で、機械・工具販売では業績回復の動きが続いている。
小売業は、動向が分かれ共同店舗（飛騨）で増加、青果、水産物、メガネ販売、石油製品販売、生花販売で低調横這い、家電機器販売、共同店舗（東濃）で減少となっている。収益状況、景況感ともに改善傾向はなく、業界は、個人消費の低迷が続く苦しい状況が続いている。
商店街は、全般に低調横這い又は減少で、低調横這い傾向が強い。全般に収益状況、景況感の悪化傾向は強く、商店街の不況感は依然強く、厳しい状態が続いている。
サービス業は、前年同月比売上は動向が分かれ、長良川畔旅館、理容・美容業で増加、自動車タイヤ整備、情報サービス業、映像制作、飲食業、ビルメンテナンスで低調横這い、自動車車体整備、下呂温泉旅館、高山旅館、クリーニング、広告美術で減少となった。クリーニングにおいては、２ヶ月連続で主要指標が全て悪化となるなど厳しい状況となった。全体的に需要停滞の中、景況は厳しい状況が続いている。
建設業は、前年同月比売上は、全般に減少又は低調横這いで、減少傾向が強い。その中で、木製建具は前月に続き増加となった。また、土木（岐阜地区、飛騨地区）において、４ヶ月連続で主要指標の全てが悪化となり厳しい状態が続いている。一部に受注量の増加傾向が見られるが、全般的には公共工事、民間工事とも依然低迷しており、厳しい状況が続いている。公共工事の早期発注の強い要望が出ている。
運輸業は、前年同月比売上について、県域で低調横這い、軽運送で減少となった。また、収益状況、景況感についても改善傾向は無く、厳しい状況となっている。 |
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| 主な調査項目での動向 |
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売上動向は、前年同月比で増加１６ポイント、減少４２ポイントでＤＩ値はマイナス２６ポイントとなり、前月のマイナス２８ポイントに対し、２ポイントの改善となっている。
ＤＩ値は、昨年１０月以降、一進一退の状況が続いていており、今回は前月の大幅な減少とは反対に、改善の動きとなった。しかし、ＤＩ値は、依然マイナス２０ポイント台の減少傾向であり、需要動向は低調に推移している。
前年同月比売上増加となったのは、製材、石灰、メッキ、県金属工業団地、金型、電気機械器具、輸送用機器、各種物産品（観光）、機械・工具販売、共同店舗（飛騨）、長良川畔旅館、理容・美容業、木製建具である。
減少業種が特に多いのは、窯業・土石、建設業である。
販売価格の動向は、前年同月比で上昇４ポイント、下降２６ポイントでＤＩ値はマイナス２２ポイントとなり、前月のマイナス２７ポイントに対し、５ポイントの改善の動きとなっている。
販売価格が上昇した業種は３業種で前月と変わらず、依然、販売価格の改善傾向は弱く、深刻な低価格販売が見られ、激しい受注競争が続いていることが窺われる。
前年同月比販売価格が上昇したのは、食肉、陶磁器（輸出）、県金属工業団地である。
収益状況の動向は、前年同月比で好転６ポイント、悪化５２ポイントでＤＩ値はマイナス４６ポイントとなり、前月のマイナス４３ポイントに対し、３ポイントの悪化の動きとなっている。
ＤＩ値は、２ヶ月連続の下降となり、また、マイナス４０ポイント台の極めて強い悪化傾向が続いている。
収益状況が好転となったのは、製材、特殊紙、電気機械器具、機械・工具販売、長良川畔旅館である。
収益状況の悪化業種が特に多いのは、食料品、繊維・同製品、窯業・土石、商店街、建設業である。
資金繰りの動向は、前年同月比で好転３ポイント、悪化２８ポイントでＤＩ値はマイナス２５ポイントとなり、前月のマイナス２７ポイントに対し、２ポイントの改善ではあるが、依然、厳しい状況である。特に、繊維・同製品、建設業で悪化傾向が強い。 |
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