平成19年7月 (平成19年7月末調査) |
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岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。
当制度に基づき、県内の主要業種85組合(うち83名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。
本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
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〔 1 〕7月の特色 |
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◆ 景況感DI値 マイナス46に大幅悪化
◆ 売上高、収益状況も大幅に悪化
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〔 2 〕7月の概況 |
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当月の景気動向を前年同月比景況感DI値で見ると、好転5、悪化51でDI値はマイナス46となり、前月のマイナス31に対し、15ポイントの大幅な悪化となっている。
景況感DI値は、3ヶ月連続の悪化となり、平成17年1月以来、再びマイナス40台となり、景況感が大きく後退した。
他の主要な調査項目についても、売上高マイナス38で、前月比9ポイント、収益状況マイナス39で、前月比8ポイントと大幅に悪化し、販売価格もマイナス9で前月比2ポイントの悪化となった。
業種別の業況概況では、83業種のうち、好転したのが4業種(食肉、米菓、輸送用機器、機械・工具販売)に限られ、逆に半数以上の42業種では悪化となっている。
コメントでは、依然、材料価格、燃料費等の値上りによるコスト増と価格転嫁難による収益面への影響を指摘する意見が多くの業種からでている。また、今月は、商店街等で台風等による天候不順の影響による売上減少の指摘がある。
前年同月比景況感好転業種は、食肉、米菓、輸送用機器、機械・工具販売の4業種に対し、悪化業種は、42業種である。特に、繊維・同製品(5業種)、各種物産品(2)、小売業(6業種)、商店街(5業種)、建設業(8業種)の業種区分に悪化傾向が強い。
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主な業種区分の業況概況 |
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食料品
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。その中で、米菓は増加となった。一部業種に改善の動きが見られるが、全体では、収益状況、景況感の回復傾向は弱く、依然厳しい業況が続いている。
繊維・同製品
織物等川上業種では、前年同月比売上で動向が分かれ、ニット工業で増加、撚糸横這い、毛織物、合成繊維織物で減少となった。アパレル関連は、紳士服、縫製で減少となった。全体では、収益状況、景況感に悪化傾向が強く、依然、厳しい状況が続いている。
木材・木製品
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。その中で、銘木は増加となった。住宅着工数の低迷などにより、業界は依然厳しい業況が続いている。
紙・紙加工品、印刷、プラスチック
前年同月比売上は、横這い又は減少となった。その中で家庭紙は増加となった。全体では、収益状況、景況感に改善傾向も無く、依然厳しい状況が続いている。
窯業・土石
前年同月比売上は、横這いになった窯業原料を除き、全ての業種で減少となった。石灰は減少となった。建設資材では、砕石で横這い、生コンクリート、砂利で減少となった。全体では、収益状況、景況感に改善傾向も無く、依然厳しい状況が続いている。
機械・金属
前年同月比売上は、可児工業団地、金型、輸送用機器で増加、鋳物、刃物等金属製品(輸出、内需)、メッキで横這い、県金属工業団地、電気機械器具で減少となった。全体的に活発な生産活動に変わりはないが、原材料、燃料費等の価格上昇による収益圧迫の状況が続いている。
各種物産品
年同月比売上は、観光物産品で横這い、ギフトで減少となった。ギフトにおいては、依然、収益状況、景況感等の悪化が続く厳しい状況が続いている。
卸売業
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。先月に続き、堅調に推移している機械・工具販売を除き厳しい状況である。
小売業
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。その中で、共同店舗(東濃、飛騨)は増加となった。全般に消費需要の低迷、低価格志向、競争激化等の収益圧迫要因も強く、厳しい業況が続いている。
商店街
前年同月比売上は、恵那市の横這いを除き、全般に減少となった。景況感についても全ての商店街で悪化となる強い景況悪化の動きとなっている。
サービス業
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となっている。その中で、自動車車体整備は増加となった。全体では、販売価格、収益状況、景況感等横這い傾向となっている。
建設業
前年同月比売上は、全般に減少傾向が強い。その中で、木製建具は横這い、産直住宅は増加となった。10業種中8業種で、売上高、収益状況、景況感が悪化となるなど、非常に厳しい状況である。業界は、公共工事の早期発注の強い要望が出ている。
運輸業
前年同月比売上は、貨物運送で横這い、軽運送で減少となった。収益状況、景況感についても改善傾向は無く、厳しい状況となっている。
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主な調査項目での動向 |
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売上動向は、前年同月比で増加13、減少51でDI値はマイナス38となり、前月のマイナス29に対し、9ポイントの大幅な減少となっている。
DI値は、5ヶ月連続の悪化で、平成17年1月以来、2年6ヶ月ぶりのマイナス30ポイント台となるなど、極めて厳しい動向である。前月の動向との比較では、サービス業、建設業の業種区分に悪化傾向が出ている。
売上増加となった業種は、米菓、ニット工業、銘木等11業種である。
売上減少となった業種は、42業種である。特に、繊維・同製品、窯業・土石、卸売、商店街、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。
販売価格の動向は、前年同月比で上昇7、下降16でDI値はマイナス9となり、前月のマイナス7に対し、2ポイントの悪化の動きとなっている。
販売価格の上昇した業種は前月より2業種減少し6業種と改善傾向は弱く、DI値も4ヶ月連続で減少傾向となっている。
販売価格が上昇した業種は、食肉、家庭紙、鋳物等6業種である。
販売価格が下降した業種は、13業種である。特に、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。
収益状況の動向は、前年同月比で好転6、悪化45でDI値はマイナス39となり、前月のマイナス31に対し、8ポイントの大幅な悪化の動きとなっている。
最近のDI値は、マイナス30前後で推移していたが、当月は突出した大幅な悪化である。コストアップ分を価格転嫁できない影響が拡大している。
収益状況が好転となった業種は、米菓、ニット工業、可児工業団地、輸送用機器、共同店舗(東濃)である。
収益状況が悪化となった業種は、37業種である。特に、繊維・同製品、小売業、商店街、建設業の業種区分に悪化景況が強い。
資金繰りの動向は、前年同月比で好転6、悪化23でDI値はマイナス17となり、前月のマイナス12に対し、5ポイントの悪化となり依然、厳しい状況である。特に、商店街、建設業で悪化傾向が強い。
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