平成20年2月 (平成20年2月末調査) |
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岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。
当制度に基づき、県内の主要業種85組合(うち83名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。
本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
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〔 1 〕2月の特色 |
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◆ 景況感マイナス50台続く |
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〔 2 〕2月の概況 |
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当月の景気動向を前年同月比景況感DI値で見ると、好転4、悪化57でDI値はマイナス53となり、前月のマイナス52に対し、1ポイントの悪化となっている。4ヶ月連続の悪化傾向となり、DI値も4年8ヶ月前の水準であるマイナス50台が続くなど、景況感後退の動きが続いている。
業種別の業況概況では、83業種のうち、好転したのが3業種(食肉、米菓、広告美術)に限られ、半数以上の47業種では悪化となっている。
他の主要な調査項目については、売上高DI値マイナス47で、前月比6ポイント増、販売価格DI値マイナス9で、前月比1ポイント減、収益状況DI値はマイナス52で、前月比4ポイント増となった。売上高、収益状況に持ち直しの動きが見られるが、4年8ヶ月前の低水準に留まっている。
コメントでは、業況の低迷要因として、材料費、燃料費等の高騰によるコスト増を指摘する意見が多い。また、個別業界の特徴として、@食料品業界では毒入り餃子事件以降、消費者から安全性に関する質問が増加している。A自動車販売業界では2月〜4月は新卒者の需要が高まる時期であるが、新車・中古車ともに売上が低下しているとの意見も出ている。
前年同月比景況感好転業種は、食肉、米菓、広告美術の3業種に対し、悪化業種は47業種である。特に、繊維・同製品(4業種)、窯業・土石(7業種)、各種物産品製造(2業種)、卸売業(3業種)、小売業(5業種)、商店街(4業種)、建設業(10業種)の業種区分に悪化傾向が強い。
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主な業種区分の業況概況 |
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食料品
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。その中で、米菓は増加となった。全体では、収益状況、景況感の回復傾向は弱く、依然厳しい業況が続いている。
繊維・同製品
織物等川上業種では、前年同月比売上は、横這いの合成繊維織物を除く全業種で減少となり、また、収益状況、景況も悪化傾向が強い。アパレル関連は、売上高、収益状況等ほぼ横這いとなっている。
木材・木製品
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。東濃ひのきにおいては、前月に続き、主要指標の全てが悪化と厳しい状況。業界は住宅着工数の低迷などにより、依然厳しい業況が続いている。
紙・紙加工品、印刷、プラスチック
前年同月比売上は、横這い又は減少となった。その中でプラスチックは増加となった。全体では、収益状況、景況感に改善傾向も無く、依然厳しい状況が続いている。
窯業・土石
前年同月比売上は、横這い又は減少となった。石灰は増加となった。建設資材は、全業種で減少となった。全体では、売上高、収益状況、景況感に悪化傾向が強く厳しい状況が続いている。
機械・金属
前年同月比売上は、横這い又は減少となった。全体的には、材料費等の価格上昇の影響により、収益状況、景況感に悪化傾向が強まっている。
各種物産品
前年同月比売上は、先月に続き、観光物産品、ギフトともに減少となった。収益状況、景況感についても、両業種ともに悪化となるなど、強い業況悪化の動きが続いている。
卸売業
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となった。陶磁器産地卸においては、前月に続き主要指標の悪化傾向が特に強く厳しい状況である。
小売業
前年同月比売上は動向が分かれ、石油製品販売、共同店舗(東濃)で増加、青果販売、中古自動車販売、生花販売で横這い、水産物商業、家電機器販売、メガネ販売、共同店舗(飛騨)で減少となった。全般に消費需要の低迷、低価格志向、競争激化等の収益圧迫要因も強く、収益状況、景況感の悪化傾向が強く厳しい状況が続いている。
商店街
前年同月比売上は、全て減少となった。収益状況、景況感についても悪化傾向が強く景況悪化の動きとなっている。
サービス業
前年同月比売上は、全般に横這い又は減少となっている。その中で、広告美術、映像制作は増加となった。ビルメンテナンスにおいては、引き続き主要指標の悪化傾向が強く厳しい状況である。全体では、販売価格、収益状況、景況感等横這い傾向となっている。
建設業
前年同月比売上は、全て減少となった。売上高、収益状況、景況感についても全業種で悪化となるなど、業況悪化傾向は非常に強く、厳しい状況である。
運輸業
前年同月比売上について、軽運送、県域ともに減少となった。また、収益状況、景況感についても改善傾向は無く、厳しい状況となっている。
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主な調査項目での動向 |
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売上動向は、前年同月比で増加8、減少55でDI値はマイナス47となり、前月のマイナス53に対し、6ポイントの大幅な改善となっている。
DI値は、2ヶ月連続の大きな悪化の動きから転じ改善の動きとなった。しかし、依然、マイナス40ポイント台の極めて厳しい動向である。
売上増加となった業種は、米菓、プラスチック、石灰等7業種である。
売上減少となった業種は、46業種である。特に、窯業・土石、各種物産品製造、商店街、建設業、運輸業の業種区分に悪化傾向が強い。
販売価格の動向は、前年同月比で上昇14、下降23でDI値はマイナス9となり、前月のマイナス8に対し、1ポイントの悪化の動きとなっている。
販売価格が上昇した業種は、食肉、製麺、家庭紙等12業種である。
販売価格が下降した業種は、19業種である。特に、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。
収益状況の動向は、前年同月比で好転5、悪化57でDI値はマイナス52となり、前月のマイナス56に対し、4ポイントの改善の動きとなっている。
DI値は、緩やかな改善傾向がみられるが、依然、マイナス50ポイント台の強い悪化傾向である。
収益状況が好転となった業種は、米菓、輸送用機器、共同店舗(東濃)、広告美術である。
収益状況が悪化となった業種は、47業種である。特に、食料品、窯業・土石、鉄鋼・金属、各種物産品製造、卸売業、小売業、商店街、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。
資金繰りの動向は、前年同月比で好転2、悪化37でDI値はマイナス35となり、前月のマイナス38に対し、3ポイントの改善となったが、依然、水面下の状況が続いている。特に、小売業、商店街、建設業で悪化傾向が強い。
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