調査レポート
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景気動向調査
 平成20年3月  (平成20年3月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種85組合(うち83名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕3月の特色
◆ 景況感悪化続く 〜マイナス60台へ〜
  〔 2 〕3月の概況
 当月の景気動向を前年同月比景況感DI値で見ると、好転2、悪化62でDI値はマイナス60となり、前月のマイナス53に対し、7ポイントの悪化となっている。5ヶ月連続の悪化傾向となり、DI値も4年11ヶ月前の水準であるマイナス60台となるなど、景況感後退の動きが続いている。

 業種別にみると、製造業では全体に低調な中、販売価格DI値に改善傾向がみられる。非製造業では、主要項目すべてのDI値は悪化傾向となっている。

 他の主要な調査項目については、売上高DI値は、前月比7ポイントの大きな改善となったものの、マイナス40台の悪化状態が続いている。しかし、販売価格DI値マイナス10で、前月比1ポイント、収益状況DI値は、マイナス55で、前月比3ポイントの悪化の動きとなった。

 コメントでは、業況の低迷要因として、材料費、燃料費等の値上げ分を販売価格に転嫁することが十分行えないことによる採算性の悪化や、先行きに対する不安感を訴える声が多く出ており、中小企業の経営環境の悪化が懸念される。

 前年同月比景況感好転業種は、食肉、米菓の2業種に対し、悪化業種は52業種である。特に、繊維・同製品(6業種)、木材・木製品(3業種)、窯業・土石(7業種)、各種物産品製造(2業種)、小売業(5業種)、商店街(3業種)、建設業(10業種)の業種区分に悪化傾向が強い。

  主な調査項目での動向
売上動向は、前年同月比で増加14、減少54でDI値はマイナス40となり、前月のマイナス47に対し、7ポイントの大幅な改善となっている。
 DI値は、前月に続き2ヶ月連続での改善の動きとなった。しかし、依然マイナス40ポイント台の大きな減少傾向であり低調な需要動向が続いている。
 売上増加となった業種は、米菓、銘木、家庭紙等12業種である。
 売上減少となった業種は、45業種である。特に、繊維・同製品、各種物産品製造、小売業、商店街、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇14、下降24でDI値はマイナス10となり、前月のマイナス9に対し、1ポイントの悪化の動きとなっている。
 販売価格が上昇した業種は、豆腐、食肉、製麺、銘木等12業種である。
 販売価格が下降した業種は、20業種である。特に、小売業、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転6、悪化61でDI値はマイナス55となり、前月のマイナス52に対し、3ポイントの悪化の動きとなっている。
 DI値は、売上高の改善とは逆に悪化となるなど、原材料、燃料費等のコストアップ分を価格転嫁できない影響が強い。
 収益状況が好転となった業種は、米菓、輸送用機器、共同店舗(東濃)、大垣市商店街、クリーニングである。
 収益状況が悪化となった業種は、51業種である。特に、食料品、繊維・同製品、窯業・土石、一般機械、各種物産品製造、小売業、建設業の業種区分に悪化傾向が強い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転2、悪化42でDI値はマイナス40となり、前月のマイナス35に対し、5ポイントの悪化となり依然、厳しい状況である。特に、繊維・同製品、小売業、建設業で悪化傾向が強い。

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