調査レポート
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景気動向調査
 平成22年8月  (平成22年8月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕8月の特色
◆ 景況感DI値7ポイント悪化 〜再びマイナス40台へ〜
  〔 2 〕8月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転14、悪化55でDI値はマイナス41となり、前月のマイナス34に対し、7ポイントの悪化となった。3カ月ぶりに景況感DI値は悪化に転じ、再びマイナス40台となった。
 景況感が好転した業種は10業種となり、プラスチック、石灰、鋳物、県金属工業団地、輸送用機器、機械・工具販売、家電機器販売、生花販売、自動車車体整備、産直住宅(東白川地区)となっている。景況感が悪化した業種は、前月から7つ増え39業種となった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス34で前月比3ポイントの悪化、販売価格DI値はマイナス28で前月比1ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス48で前月比1ポイントの悪化、資金繰りDI値はマイナス29で前月比5ポイントの改善となった。

 コメントからは、猛暑の影響によって、飲料、エアコンなどの商品の売行きが好調であったとする報告が一部の業種より寄せられているが、全体的には猛暑日が多かったために、「商況が低迷」、「客足は非常に悪かった」、「衣料品(秋物)の商品が販売不振」など、厳しい暑さがマイナスに影響したとの報告も上がっている。
 また、急激な円高の影響によって、「輸出環境は大変厳しくなっている」、「輸出関連製造業は厳しいコストダウンを強いられている」との報告も寄せられている。
 その他、先行きについては、エコカー補助金終了による新車販売の落ち込み、、急激な円高のマイナス影響を懸念する声が、製造業を中心に寄せられている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加20、減少54でDI値はマイナス34となり、前月のマイナス31に対し、3ポイントの悪化となった。
 売上減少した回答の中には、円高の影響による輸出環境悪化、猛暑の影響による販売不振などの報告があった。
 売上が増加した業種は、菓子、メンズアパレル、製材・素材生産、プラスチック、石灰、県金属工業団地、可児工業団地、輸送用機器、機械・工具販売、家電機器販売、生花販売、自動車車体整備、電気工事、産直住宅(東白川地区)となっている。
 売上が減少した業種は、38業種あり、特に窯業・土石、鉄鋼・金属、卸売業、商店街、サービス業、運輸業に減少が多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇2、低下30でDI値はマイナス28となり、前月のマイナス29に対し、1ポイントの改善となった。しかし、依然、「今まで以上に低価格化の動き」などの報告が寄せられている。
 販売価格が上昇した業種は、石油製品販売、生花販売となっており、販売価格が低下した業種は21業種あり、特に商店街に低下が多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転10、悪化58でDI値はマイナス48となり、前月のマイナス47に対し、1ポイントの悪化となった。
 収益悪化した回答の中には、「低価格化が進み収益悪化」、「契約金額の低下に伴う利益薄の状態」など、収益確保が難しいと訴える報告が寄せられている。
 収益状況が好転した7業種は、製材・素材生産、プラスチック、石灰、県金属工業団地、輸送用機器、生花販売、産直住宅(東白川地区)である。
 収益状況が悪化した業種は41業種あり、特に食料品、窯業・土石、鉄鋼・金属、一般機械、卸売業、小売業、商店街、サービス業、建設業、運輸業に悪化が多い。

資金繰りの動向は、 前年同月比で好転2、悪化31でDI値はマイナス29となり、前月のマイナス34に対し、5ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は、2業種となっており、輸送用機器、産直住宅(東白川地区)である。
 資金繰りが悪化した業種は22業種あり、特に窯業・土石、商店街、運輸業に悪化が多い。
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