調査レポート
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景気動向調査
 平成23年2月  (平成23年2月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕2月の特色
◆ 景況感DI値 2ポイント悪化 〜マイナス47〜
  〔 2 〕2月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転8、悪化55でDI値はマイナス47となり、前月のマイナス45に対し、2ポイント悪化した。
 なお、景況感が好転した業種は6業種あり、縫製(既製服)、輸送用機器、機械・工具販売、生花販売、商店街(岐阜)、産直住宅(東白川地区)となっており、景況感が悪化した業種は39業種となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス29で前月比3ポイントの悪化、販売価格DI値はマイナス20で前月比5ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス50で前月比2ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス30で前月比7ポイントの改善となった。

 コメントからは、“原材料・原油価格の高騰”、“企業間競争の激化”、長期化する“円高”などの要因により、収益状況が悪化、企業経営を圧迫しているとの声が、製造業の幅広い業種から寄せられている。また、厳しい就職状況を受けて、新卒社会人向けの新規需要等が期待できない(中古自動車販売)、鳥インフルエンザ発生地域の拡大による食肉の需給ギャップに起因した販売価格の上昇(食肉(国産))、防疫・消毒用向け石灰の売上増(石灰)といった、個別の社会事象を取り上げてのコメントもある。今後の見通しについては、引き続き“原材料・原油価格の高騰”等により、景気の停滞、先行きを不安視する声は多い。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加22、減少51でDI値はマイナス29となり、前月のマイナス26に対し、3ポイントの悪化となった。
 売上が増加した業種は16業種あり、食肉(国産)、縫製(既製服)、製材・素材生産、タイル、石灰、生コンクリート、砂利生産、鋳物、県金属工業団地、可児工業団地、輸送用機器、機械・工具販売、生花販売、土木(岐阜地区)、鉄構造物、産直住宅(東白川地区)となっている。
 売上が減少した業種は36業種あり、特に繊維・同製品、鉄鋼・金属、商店街、サービス業、建設業、運輸業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇10、低下30でDI値はマイナス20となり、前月のマイナス25に対し、5ポイントの改善となった。
  販売価格が上昇した業種は7業種あり、食肉(国産)、縫製(既製服)、東濃ひのき、プラスチック、機械・工具販売、水産物商業、石油製品販売となっている。
 販売価格が低下した業種は21業種あり、特に一般機械に低下が多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転7、悪化57でDI値はマイナス50となり、前月のマイナス52に対し、2ポイントの改善となった。
 しかし、「大幅な原油高の影響によって収益悪化」(石灰)、「石油関連資材等の影響により、収益状況は悪化」(建築板金)など、原油・原材料高を要因とする収益悪化のコメントも寄せられている。
収益状況が好転した業種は5業種あり、製材・素材生産、輸送用機器、機械・工具販売、生花販売、産直住宅(東白川地区)である。
 収益状況が悪化した業種は40業種あり、特に食料品、紙・紙加工品、窯業・土石、鉄鋼・金属、小売業、サービス業、建設業、運輸業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転4、悪化34でDI値はマイナス30となり、前月のマイナス37に対し、7ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は3業種あり、製材・素材生産、輸送用機器、産直住宅(東白川地区)である。資金繰りが悪化した業種は24業種となり、特に窯業・土石、小売業、建設業、運輸業に多い。
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