調査レポート
景況動向調査
各種調査
もどる
景気動向調査
 平成23年12月  (平成23年12月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち68名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕12月の特色
◆ 景況感DI値 前月と変わらず 〜マイナス47〜
  〔 2 〕12月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転5、悪化52でDI値はマイナス47となり、前月と変わらず横這いの推移となった。
 景況感が好転した業種は、米菓、機械すき和紙、輸送用機器、広告美術の4業種と前月比で2件の増、景況感が悪化した業種は36業種と前月比で2件の増となった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス19で前月比15ポイントの改善、販売価格DI値はマイナス12で前月比11ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス50で前月比5ポイントの悪化、資金繰りDI値はマイナス31で前月比横這いの結果となった。

 コメントを見ると、当月も製造業からは“円高”や“欧州の金融不安”、そして“タイの洪水”を要因として挙げ、売上、採算へのマイナス影響を報告する内容があった。
また、原材料や燃料等の価格高騰から、「価格転嫁が急務となっている(タイル)」、「採算が悪化している(砕石生産)」、「高騰分を転嫁出来ず、収益が悪化している(石灰)」などのコメントも寄せられている。
 小売業と商店街からは、年末としての消費や飲食などの季節需要に目立った底上げは見られず、「今年は静かな年末であった(岐阜市商店街)」、「今年のおせち商品と忘年会シーズンの商材は特に少なかった(水産物)」などのコメントがあった。
先行きの見通しについて、上記のコメントにもあるが“円高”や“欧州の金融不安”の動向のほか、“タイの洪水”被害の終息が不透明であることを不安視する声があった。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加22、減少41でDI値はマイナス19となり、前月のマイナス34に対し、15ポイントの改善となった。
 売上が増加した業種は前月より6件増え15業種あり、食肉(国産)、米菓、メンズアパレル、機械すき和紙、タイル、砕石生産、県金属工業団地、可児工業団地、輸送用機器、機械・工具販売、自動車車体整備、広告美術、鉄構造物、電気工事、建築板金となっている。
 売上増加の回答の中でも、「工作機械関係、自動車関係は順調(県金属工業団地)」、「特に航空機関連の活況が目立つ(可児工業団地)」、「民間航空機関係の受注量は増加(輸送用機器)」など、製造業の自動車、航空機関係で改善動向を伝えるコメントが目立った。
売上が減少した業種は28業種あり、特に木材・木製品、窯業・土石、小売業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇8、低下20でDI値はマイナス12となり、前月のマイナス23に対し、11ポイントの改善となった。
販売価格が上昇した業種は6業種あり、銘木、タイル、石灰、青果販売、石油製品販売、鉄構造物である。販売価格が低下した業種は14業種あり、特に一般機械、卸売業に多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転7、悪化57でDI値はマイナス50となり、前月のマイナス45に対し、5ポイントの悪化となった。
コメントからも「生産消耗品、タイヤ、軽油等の値上がりにより、採算が悪化している。(砕石生産)」や「輸出については円高の影響から採算等が厳しい(刃物等金属製品(内需))」といった報告があり、その一部状況が伺える。
収益状況が好転した業種は5業種あり、タイル、可児工業団地、輸送用機器、機械・工具販売、広告美術である。
収益状況が悪化した業種は39業種あり、特に繊維・同製品、窯業・土石、鉄鋼・金属、卸売業、小売業、建設業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転2、悪化33でDI値はマイナス31となり、前月比横這いの結果となった。
資金繰りが好転した業種は2業種あり、可児工業団地、輸送用機器である。
資金繰りが悪化した業種は23業種あり、特に運輸業に多い。
[景況グラフを開く]

▲ページ上へもどる