調査レポート
景況動向調査
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景気動向調査
 平成24年1月  (平成24年1月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち69名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕1月の特色
景況感DI値 4ポイント悪化 〜マイナス51〜
  〔 2 〕1月の概況
  当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転1、悪化52でDI値はマイナス51となり、前月のマイナス47に対し、4ポイントの悪化となった。
 景況感が好転した業種は輸送用機器のみで、景況感が悪化した業種は36業種となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス24で前月比5ポイントの悪化、販売価格DI値はマイナス16で前月比4ポイントの悪化、収益状況DI値はマイナス50で前月比横這い、資金繰りDI値はマイナス26で前月比5ポイントの改善となった。

 コメントを見ると、製造業からは円高に関連して“売上”“収益”の悪化あるいは厳しいとする内容が目立つ。また「取引先の大手企業が、生産拠点を海外移転する話が持ち上がる。(刃物等金属製品(内需))」、「部品の海外調達拡大を懸念(金型)」、「超円高の長期化で、先行き厳しい見方をする大手企業が目立つ(可児工業団地)」といった先行きを懸念する内容も見られ、目処が立たない円高の影響は、ものづくり企業の業況に重しとなっている状況が伺える。
小売業や商店街、サービス業からは、寒波や降雪により「客足が遠のき個人向け需要は減少(生花)」、「買い物客の姿はまばら(高山市商店街)」といったもののほか、「新年会等の会食が減った(水産物)」、「不況の影響で企業の新年会もジリ貧(長良川畔旅館)」といった季節要因に着目した内容があった。
 特記事項としては、「インフルエンザの蔓延で、幼稚園、小・中学校において学級閉鎖等が広まり、給食向け牛乳が落ち込んでいる(牛乳・乳製品)」、「建築資材の放射能汚染に関する問い合わせが増えている(タイル)」といった内容も見られた。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加15、減少39でDI値はマイナス24となり、前月のマイナス19に対し、5ポイントの悪化となった。
 売上高が増加した業種は11業種あり、菓子、タイル、砂利生産、砕石生産、輸送用機器、青果販売、共同店舗(飛騨)、自動車車体整備、鉄構造物、電気工事、産直住宅(東白川地区)となっている。
 増加とした回答のコメントには「マンション・戸建需要を中心に稼働率は好調(タイル)」、「民間航空機関係の受注量は増加(輸送用機器)」のほか、「降雪もなく、出荷量は順調に伸びた。(砂利生産)」、「食品関連の店舗が好調(共同店舗(飛騨地区))」といった内容があった。
売上が減少した業種は27業種あり、特に繊維・同製品、一般機械、商店街に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇8、低下24でDI値はマイナス16となり、前月のマイナス12に対し、4ポイントの悪化となった。
 販売価格が上昇した業種は6業種あり、タイル、石灰、可児工業団地、青果販売、石油製品販売、鉄構造物である。販売価格が低下した業種は17業種あり、特に卸売業、商店街に多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転2、悪化52でDI値はマイナス50となり、前月比横這いの結果となった。
 収益状況が好転した業種は2業種あり、輸送用機器、青果販売である。
 収益状況が悪化した業種は36業種あり、特に食料品、繊維・同製品、鉄鋼・金属、一般機械、卸売業、小売業、商店街に多い。
 悪化とした回答のコメントには「工賃単価は相変わらず低い(縫製)」、「熾烈な価格競争に加え、燃料費や材料費の高騰など厳しい状況(陶磁器(工業)」、「原材料費等の高騰分を転嫁できず、収益は悪化(石灰)」、「ドル・ユーロ安の影響から成約、採算等が依然厳しい(刃物等金属製品(内需))」「入札価格を大幅に下げないと落札困難な状況。利益率は圧迫。(ビルメンテナンス)」、「固定経費の削減等で耐え忍んでいる。(建築設計)」といった内容があった。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転1、悪化27でDI値はマイナス26となり、前月のマイナス31に対し、5ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は輸送用機器のみで、資金繰りが悪化した業種は19業種あり、特に運輸業に多い。
[景況グラフを開く]

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