平成24年8月 (平成24年8月末調査) |
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岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。
当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。
本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
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〔 1 〕8月の特色 |
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◆ 景況感はほぼ横這い(景況感DI値 前月比1ポイントの改善) |
◆ 景況感を業種別で見ると、製造業は改善、非製造業は悪化
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◆ 売上高、販売価格、資金繰りが改善 |
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〔 2 〕8月の概況 |
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当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転5、悪化35でDI値はマイナス30となり、前月のマイナス31に対し、1ポイントの改善となった。景況感DI値は、本年6月末の調査時点数値から、7月末は2ポイント改善、そして当月末は1ポイント改善と横這い状態が続いている。業種別で見てみると、製造業は6ポイントの改善、非製造業は3ポイントの悪化となっており、非製造業が全体の景況感改善の足を引っ張っている形となっている。
集計対象の70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、食肉(国産)、タイル、輸送用機器、中古自動車販売の4業種(前月比+1業種)となった。
前年同月比で景況感が「悪化」と回答した業種は25業種(前月比不変)で、その理由としては“円高の進行”、“輸出の減速”、“消費者の買い控え”、“公共事業の減少”といったものがあった。
主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値は前月比3ポイントの改善、販売価格DI値は前月比13ポイントの改善、収益状況DI値は前月比10ポイントの悪化、資金繰りDI値は前月比3ポイントの改善となり、収益状況を除く調査項目で改善が見られた。
コメントを見ると、製造業全体として、円高で取引先の海外進出・調達が加速していることや、海外経済の低迷で輸出が減速していることなどの内容が目立ち、経営環境の悪化が窺える。
製造業の自動車・航空機関連業種からは、引き続き“仕事量増加”、“売上回復”といった好調さを示す内容のコメントも見られるが、当月はエコカー補助金終了を見越し“自動車関連の生産に一服感”との報告があった。
非製造業の小売・サービス業からは、「猛暑であったため、ビール等の飲料関係に動きは見られた(高山市商店街)」、「暑さの影響もあって、後半は尻すぼみ(大垣市商店街)」、「豪雨の影響で公共交通機関が運休し、宿泊キャンセルが発生(高山旅館)」など、天候不順によるプラス、マイナス両方の影響が伝えられている。
建設業からは、「需要が供給を大幅に上回っているが、受注金額は好転していない(鉄構造物)」、「住宅等の受注が全体的に増加傾向にあるが、利益薄の状態(管設備工事)」、「全体的に仕事量が多くなった感があるが、受注金額は横這い(建築板金)」などのコメントが寄せられ、需要の拡大とは裏腹に、中小建設関連業の厳しい取引条件、状況が見てとれる。
今後の見通しとしては、円高の定着に加え、海外経済の減速やエコカー補助金の終了で自動車産業の生産減が予想されることから、9月以降の動向を懸念する声が上がっている。 |
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主な調査項目での動向 |
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売上高の動向は、前年同月比で増加15、減少40でDI値はマイナス25となり、前月のマイナス28に対し、3ポイントの改善となった。
売上高が増加した業種は11業種(前月比−1業種)あり、食肉(国産)、米菓、家具・装備品、タイル、石灰、可児工業団地、輸送用機器、機械・工具販売、中古自動車販売、鉄構造物、建築板金である。
売上高が減少した業種は28業種(前月比−4業種)あり、特に一般機械、小売業、建設業に多い。
販売価格の動向は、前年同月比で上昇8、低下21でDI値はマイナス13となり、前月のマイナス26に対し、13ポイントの改善となった。業種別に見ても、製造業のDI値は−3(前月+11)、非製造業のDI値はマイナス24(前月比+14)となり、ともに前月比10ポイント以上の大幅な改善となっている。
販売価格が上昇した業種は6業種(前月比+4業種)あり、機械すき和紙、プラスチック、タイル、窯業原料、砕石生産、鉄構造物である。
「販売価格上昇」と回答した業種のコメントには、「10月以降の値上げ通知が浸透しつつある(タイル)」、「ユーザーとの交渉の成果が実を結び、一部の製品で出荷単価が僅かに上昇した(砕石生産)」といった内容があった。
販売価格が低下した業種は15業種(前月比−5業種)あり、特に一般機械に多い。
収益状況の動向は、前年同月比で好転5、悪化41でDI値はマイナス36となり、前月のマイナス26に対し、10ポイントの悪化となった。
収益状況が好転した業種は4業種あり、食肉(国産)、タイル、中古自動車販売、鉄構造物である。
収益状況が悪化した業種は29業種あり、特に一般機械、卸売業、小売業、建設業に多い。
資金繰りの動向は、前年同月比で好転2、悪化27でDI値はマイナス25となり、前月のマイナス28に対し、3ポイントの改善となった。
資金繰りが好転した業種は2業種あり、可児工業団地、輸送用機器となっている。
資金繰りが悪化した業種は19業種あり、小売業に多い。
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