調査レポート
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景気動向調査
 平成24年10月  (平成24年10月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち68名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕10月の特色
 景況感は横這い(景況感DI値38 前月比1ポイント悪化)
 製造業では、海外経済の減速や円高などから厳しいとする見方
 広範な業種から日中関係の悪化を懸念する報告
  〔 2 〕10月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転4、悪化42でDI値はマイナス38となり、前月のマイナス37に対し、1ポイントの悪化となり、概ね横ばいという結果となった。
なお、製造業、非製造業を分けて景況感DI値を見ると、製造業では4ポイントの悪化、非製造業は2ポイントの改善となっている。
また、回答のあった68業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、菓子、輸送用機器、広告美術の3業種(前月比−1)、そして「悪化」と回答した業種は29業種(前月比−1)となり、繊維・同製品、卸売業、商店街、建設業の区分で「悪化」の回答が多い。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値は前月比4ポイントの改善、販売価格DI値は前月比1ポイントの改善、収益状況DI値は前月比1ポイントの悪化、資金繰りDI値は前月比2ポイントの悪化となっている。

 コメントを見ると、製造業では“海外経済の減速”、“長引く円高”などによる輸出の減少や、“政策効果の終了”した自動車関連産業の業況に頭打ち感が強まっていることを捉え、当月、そして今後の見通しを厳しいとする報告があった。
また、景況感で「悪化」の回答が多かった繊維・同製品からは、“天候要因(暖かい日が多かった。)”や“消費の低迷”などを理由に「秋冬物の受注高が前年比減少(メンズアパレル)」、「秋物の商況は昨年以上に悪化(婦人子供服)」、「秋冬物の受注に期待するも実績は芳しくなかった(縫製)」といった報告があった。
その他、前月に引き続き広範な業種から「中国の日本製品に対する制裁などもあって、厳しい状況が続く(刃物等金属製品(輸出))」、「工作機械関連では日中関係悪化で、先行き受注減少が想定される(輸送用機器)」、「尖閣諸島問題から我々の業界も影響を受けている模様(機械・工具販売)」といった、日中関係に関する報告が寄せられた。
このような中、当月15日までを会期に開催されていた「ぎふ清流国体 ぎふ清流大会」に関連して「県内産食肉の需要は増し、県内産牛肉、豚肉の枝肉価格が上昇(食肉(国産))」、「ホテル、飲食、土産は忙しい月となった(大垣市商店街)」、「宿泊人数の増加につながった(長良川畔旅館)」といったプラスの報告が一部から寄せられた。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、 前年同月比で増加19、減少45でDI値はマイナス26となり、前月のマイナス30に対し、4ポイントの改善となった。
 売上高が増加した業種は13業種(前月比+4業種)あり、菓子、米菓、銘木、プラスチック、タイル、砕石生産、輸送用機器、機械・工具販売、長良川畔旅館、クリーニング、広告美術、鉄構造物、電気工事である。
 売上高が減少した業種は31業種(前月比+1業種)あり、特に繊維・同製品、小売業、商店街、建設業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇7、低下22でDI値はマイナス15となり、前月のマイナス16に対し、1ポイントの改善となった。
販売価格が上昇した業種は5業種(前月比−1業種)あり、菓子、タイル、窯業原料、砕石生産、鉄構造物である。
販売価格が低下した業種は15業種(前月比−2業種)あり、特に小売業に多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転8、悪化41でDI値はマイナス33となり、前月のマイナス32に対し、1ポイントの悪化となった。
業種別に見ると、製造業のDI値はマイナス23(前月比−9)、非製造業のDI値はマイナス40(前月比+8)となった。
収益状況が好転した業種は6業種(前月比不変)あり、菓子、銘木、プラスチック、輸送用機器、機械・工具販売、広告美術である。
収益状況が悪化した業種は28業種(前月比不変)あり、特に繊維・同製品、小売業、商店街、建設業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転2、悪化33でDI値はマイナス31となり、前月のマイナス29に対し、2ポイントの悪化となった。
資金繰りが好転した業種は、輸送用機器、広告美術である。
資金繰りが悪化した業種は23業種(前月比+2業種)あり、特に商店街、建設業に多い。
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