調査レポート
景況動向調査
各種調査
もどる
景気動向調査
 平成24年12月  (平成24年12月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕12月の特色
 景況感は3カ月ぶりに改善 〜景況感DI値 前月比11ポイント改善〜
 売上高、販売価格、収益状況、資金繰り すべて改善
 一部業種で年末需要による業況改善
 小売業では、デフレと消費の低迷により厳しい状況が続く
 新政権の経済対策、円安や株高へ期待するコメントが多い
  〔 2 〕12月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転5、悪化40でDI値はマイナス35となり、前月のマイナス46に対し、11ポイントの改善となった。本年9月から景況感DI値は悪化もしくは横這い状態が続いていたが、当月は新政権が発足し、金融緩和や景気対策への期待が高まったこと、円安・株高の傾向が見られことなどから、景況感DI値は3カ月ぶりに改善した。
業種別で見ても製造業で5ポイント、非製造業で17ポイント、それぞれ改善。
なお、回答のあった70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、食肉(国産)、輸送用機器、広告美術、軽運送の4業種(前月比+1業種)となった。
また、「悪化」と回答した業種は28業種(前月比−7業種)となり、繊維・同製品、紙・紙加工品、卸売業、小売業、商店街の区分で多かった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値は前月比6ポイントの改善、販売価格DI値は前月比6ポイントの改善、収益状況DI値は前月比7ポイントの改善、資金繰りDI値は前月比5ポイントの改善と、全ての項目で改善となった。

 コメントを見ると、製造業では、鉄鋼・金属や一般機械、輸送用機器から、航空機関連の分野で“好調/受注が増加”といった報告があったほか、食料品からは「贈答用の飛騨牛の販売は昨年と比べ大幅に増加(食肉(国産))」、「お中元商戦は昨年より持ち直している(米菓)」など“年末需要”に関して明るい報告があった。
また、非製造業のサービス業からも、「年末から正月にかけて順調に予約があり、前半は香港、台湾からの宿泊客が目立った(長良川畔旅館)」、そして運輸業から「急送品(貸切り)の依頼が続出し、特に年末にかけて車両が足らない日が続いた(軽運送業)」などといった“年末需要”に関する報告が同様にあった。
 一方、小売業からは「販売単価と販売数の減少で売上金額は激減(家電機器販売)」、「客単価は全般的に減少し、高額商品も売れない状況が続く(共同店舗(飛騨地区))」といった、デフレの状況や消費の低迷で厳しいとの報告があった。
先行きについては、最近の円安・株高傾向に加え、新政権に対する経済対策に期待を寄せる声が幅広い業種から上がっている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加18、減少48でDI値はマイナス30となり、前月のマイナス36に対し、6ポイントの改善となった。
売上高が増加した業種は13業種(前月比+2業種)あり、食肉(国産)、米菓、メンズアパレル、銘木、東濃ひのき、タイル、金型、輸送用機器、生花販売、広告美術、電気工事、木造建築、軽運送である。
売上高が減少した業種は34業種(前月比−2業種)あり、特に繊維・同製品、紙・紙加工品、窯業・土石、卸売業、小売業、サービス業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇7、低下20でDI値はマイナス13となり、前月のマイナス19に対し、6ポイントの改善となった。
販売価格が上昇した業種は5業種(前月比+1業種)あり、銘木、プラスチック、タイル、砕石生産、生花販売である。
販売価格が低下した業種は14業種(前月比−3業種)あり、特に一般機械、卸売業に多い。


収益状況の動向は、前年同月比で好転8、悪化41でDI値はマイナス33となり、前月のマイナス40に対し、7ポイントの改善となった。
収益状況が好転した業種は6業種(前月比+1業種)あり、可児工業団地、輸送用機器、青果販売、広告美術、木造建築、軽運送である。
収益状況が悪化した業種は29業種(前月比−4業種)あり、特に繊維・同製品、紙・紙加工品、一般機械、卸売業、小売業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転4、悪化27でDI値はマイナス23となり、前月のマイナス28に対し、5ポイントの改善となった。
資金繰りが好転した業種は3業種(前月比+1業種)、輸送用機器、広告美術、軽運送である。
資金繰りが悪化した業種は19業種(前月比−2業種)となった。
[景況グラフを開く]

▲ページ上へもどる