調査レポート
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景気動向調査
 平成25年6月  (平成25年6月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕6月の特色
◆ 景況感 概ね横ばい 〜景況感DI値 前月比マイナス1ポイント〜
◆ 主要な調査項目(売上高、販売価格、収益状況、資金繰り) 全てのDI値で改善
◆ 円安を要因とした、原材料価格等の上昇による収益の悪化を懸念
  〔 2 〕6月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転8、悪化32でDI値はマイナス24となり、前月のマイナス23に対し、1ポイントの悪化。景況感DI値は概ね横ばいとなった。
 なお、回答のあった70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、東濃ひのき、刃物等金属製品(輸出)、メッキ、輸送用機器、中古自動車販売、旅行業の6業種(前月比+1業種)。
 
 また、「悪化」と回答した業種は23業種(前月比+2業種)となり、卸売業、小売業の区分で多かった。
主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス7で前月比14ポイントの改善、販売価格DI値はマイナス8で前月比2ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス32で前月比4ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス20で前月比6ポイントの改善となり、全ての調査項目において改善の結果となった。
 
 コメントを見てみると、製造業では、一般機械、輸送用機器から“航空機関連の分野で好調/受注が増加”といった報告が引き続き寄せられている。その他でも「民間工事では一部都市でのマンション等、大型工事が順調に伸びてきている。(砂利生産)」、「工作機械、建機、家電等で受注量が増加。(鋳物)」、「車両関係において部品加工受注で売上げ、収益ともに好転傾向。(刃物等金属製品(内需))」など、プラスの内容を伝える報告があった。
 一方で、円安要因から「穀物価格の高止まりから飼料価格は高騰。畜産農家の経営を圧迫(牛乳製造業)」、「円安傾向から木材の輸入価格が20%以上アップし、問題となっている。(家具・装備品)」、「各種原燃料が高騰。原料コスト、用役コストが大幅にアップ。(窯業原料)」といった、収益面でのマイナスコメントも少なくない。
 非製造業では、景況感DI値において「悪化」回答が多かった、卸・小売業を中心として「企業
の設備投資は期待薄。(電設資材卸)」、「アベノミクス効果は中小企業には影響なく、電気料金等の値上げにより益々厳しさを感じる。(陶磁器卸)」、「輸入原材料が値上がりし、利益の圧迫に繋がっている。(水産物)」、「必要な物は安価にすませる傾向が続いている。(メガネ販売)」などといった、厳しい状況を伝える報告があった。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加21、減少28でDI値はマイナス7となり、前月のマイナス21に対し、14ポイントの改善となった。
 売上が増加した業種は15業種(前月比+3業種)あり、メンズアパレル、銘木、東濃ひのき、タイル、刃物等金属製品(輸出)、県金属工業団地、可児工業団地、輸送用機器、中古自動車販売、共同店舗(飛騨)、商店街(岐阜)、商店街(大垣)、旅行業、土木(岐阜地区)、電気工事である。
 売上が減少した業種は20業種あり(前月比−7業種)、特に窯業・土石、卸売業、建設業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇10、低下18でDI値はマイナス8となり、前月のマイナス10に対し、2ポイントの改善となった。
 販売価格が上昇した業種は7業種(前月比+2業種)あり、毛織物、銘木、タイル、石灰、砕石生産、生花販売、旅行業である。
 販売価格が低下した業種は13業種(前月比+1業種)あり、特に卸売業に多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転5、悪化37でDI値はマイナス32となり、前月のマイナス36に対し、4ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は4業種(前月比±0業種)あり、東濃ひのき、輸送用機器、中古自動車販売、旅行業である。
 収益状況が悪化した業種は26業種(前月比−3業種)あり、特に紙・紙加工品、卸売業、小売業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転2、悪化22でDI値はマイナス20となり、前月のマイナス26に対し、6ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は2業種(前月比+1業種)あり、東濃ひのき、輸送用機器である。
 資金繰りが悪化した業種は16業種となり(前月比−3業種)あり、特に卸売業に多い。
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