調査レポート
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景気動向調査
 平成25年8月  (平成25年8月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕8月の特色
◆ 景況感DI値 マイナス13 〜 前月比で11ポイントの改善 〜
◆ 円安要因から、原油、原材料価格等の上昇による収益悪化を懸念
  〔 2 〕8月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転8、悪化21でDI値はマイナス13となり、前月のマイナス24に対し11ポイント改善した。
 なお、回答のあった69業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、東濃ひのき、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、青果販売、家電機器販売、鉄構造物の6業種(前月比+1業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は15業種(前月比−7業種)となり、卸売業の区分で多かった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス8で前月比プラス2ポイントの改善、販売価格DI値はマイナス10で前月比6ポイントの悪化、収益状況DI値はマイナス24で前月比8ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス19で前月比3ポイントの悪化となり、売上高、収益状況の調査項目において改善の結果となった。

 コメントを見てみると、当月も製造業、非製造業の幅広い業種から、円安傾向からの原油、原材料価格の高騰に伴うコスト増に加え、販売価格へのコスト転嫁が進まないことでの収益悪化を伝える内容等が見られた。
 製造業では木材・木製品関連業種から「住宅産業の景況感に連動して、特に大都市圏での販売増が顕著となってきている。(家具・装備品)」、「消費増税前のかけ込み需要か、住宅建設はバブル状態。(東濃ひのき)」など、住宅建設需要の伸長に絡んで、売上高の増加を伝えるコメントがあった。
 非製造業では、複数の業種から「猛暑により、エアコンの出荷(設置工事)が好調。(電設資材卸)」、「猛暑の影響から、エアコン・冷蔵庫を中心に販売は好調。(家電機器販売)」、「猛暑の影響で、清涼飲料や食料品関係などは、そこそこ伸びた。(高山市商店街))」といったプラスのコメントのほか、「連日の猛暑と天候不良が購買意欲を大いに削いだ。(メガネ販売)」、「猛暑で、特にお年寄りが街中での買い物を避けたのか、来街者数は減少。(大垣市商店街)」といったマイナスのコメントも少なくなく、この夏の猛暑の影響をプラス・マイナス両面から伝えている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加23、減少31でDI値はマイナス8となり、前月のマイナス10に対し、2ポイントの改善となった。
 売上高が増加した業種は16業種(前月比+1業種)あり、食肉(国産)、菓子、米菓、メンズアパレル、縫製(既製服)、銘木、家具・装備品、東濃ひのき、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、青果販売、家電機器販売、商店街(岐阜)、土木(岐阜地区)、鉄構造物、電気工事である。
 売上が減少した業種は22業種(前月比±0業種)あり、特に小売業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇10、低下20でDI値はマイナス10となり、前月のマイナス4に対し、6ポイントの悪化となった。
 販売価格が上昇した業種は7業種(前月比−3業種)あり、毛織物、銘木、タイル、石灰、砕石生産、青果販売、石油製品販売である。
 販売価格が低下した業種は14業種(前月比+1業種)あり、特に卸売業に多い。

収益状況の動向は、前年同月比で好転10、悪化34でDI値はマイナス24となり、前月のマイナス32に対し、8ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は7業種(前月比+1業種)あり、菓子、東濃ひのき、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、青果販売、家電機器販売、鉄構造物である。
 収益状況が悪化した業種は24業種(前月比−4業種)あり、特に紙・紙加工品、小売業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転4、悪化23でDI値はマイナス19となり、前月のマイナス16に対し、3ポイントの悪化となった。
 資金繰りが好転した業種は3業種(前月比±0業種)あり、東濃ひのき、輸送用機器、家電機器販売である。
資金繰りが悪化した業種は16業種となり(前月比+2業種)あり、特に卸売業に多い。
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