調査レポート
景況動向調査
各種調査
もどる
景気動向調査
 平成25年9月  (平成25年9月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕9月の特色
◆ 景況感DI値 マイナス2 〜 前月比で11ポイントの改善 〜
◆ 製造業の回復傾向が鮮明
◆ 主要な調査項目 全てにおいてDI値が改善
  〔 2 〕9月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転13、悪化15でDI値はマイナス2となり、前月のマイナス13に対し11ポイント改善した。
 業種別にみると、製造業の景況感DI値はプラス6、非製造業のDI値はマイナス12となっており、製造業ではDI値がプラス領域に入るなど、その回復傾向が見て取れる。
 なお、回答のあった69業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、菓子、家具・装備品、東濃ひのき、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、青果販売、生花販売、広告美術、鉄構造物の9業種(前月比+3業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は11業種(前月比−4業種)となり、卸売業の区分で多かった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はプラス6で前月比14ポイントの改善、販売価格DI値はプラス2で前月比12ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス9で前月比15ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス3で前月比16ポイントの改善となり、これら全ての調査項目において改善の結果となった。

 コメントを見ると、製造業では、「住宅産業の景況感に連動して、大都市圏のみならず地方での販売増も顕著となってきている。(家具・装備品)」、「石灰出荷量は、対前年同月比で115.3%と、昨年の8月以来13ヶ月ぶりに100%を上回り、業況の改善が見られた。(石灰)」、「売上高、設備操業度、景況感において改善の傾向を感じる。(鋳物)」、「円安影響から、輸出向け刃物製造では、売上、収益ともに好転。(刃物等金属製品(内需))」など、売上げの増加等を伝える内容があった。
 非製造業では、特に建設関連の業種において「公共事業の設備工事が好調。また住宅工事も8%程度受注量が増加。(電設資材卸)」、「平成25年度当初予算の執行により受注量は増大している。(土木(岐阜地区)」、「土地の売買が多くなっており、民間の新築物件が多くなっている。(管設備工事)」など、受注案件、仕事量の増加を伝える内容の一方で、これまでの厳しい建設業界の状況下にて進められた人員削減などの合理化から、作業員や設備などが不足し“受注できない”あるいは“受注しても対応できない”といった課題も報告されている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加30、減少24でDI値はプラス6となり、前月のマイナス8に対し、14ポイントの改善となった。また、同DI値が平成24年5月期調査以来1年4ヶ月ぶりにプラス領域に入った。
 売上高が増加した業種は21業種(前月比+5業種)あり、菓子、縫製(既製服)、家具・装備品、東濃ひのき、プラスチック、石灰、砂利生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、メッキ、輸送用機器、陶磁器産地卸、青果販売、生花販売、自動車車体整備、広告美術、旅行業、土木(岐阜地区)、鉄構造物、電気工事、建築板金である。
 売上が減少した業種は17業種(前月比−5業種)となった。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇13、低下11でDI値はプラス2となり、前月のマイナス10に対し、12ポイントの改善となった。また、同DI値が平成18年8月期調査以来7年1ヶ月ぶりにプラス領域に入った。
 販売価格が上昇した業種は9業種(前月比+2業種)あり、銘木、石灰、砂利生産、砕石生産、青果販売、水産物商業、石油製品販売、生花販売、自動車車体整備である。
 販売価格が低下した業種は8業種(前月比−6業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転14、悪化23でDI値はマイナス9となり、前月のマイナス24に対し、15ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は10業種(前月比+3業種)あり、菓子、家具・装備品、東濃ひのき、石灰、刃物等金属製品(輸出)、メッキ、輸送用機器、生花販売、広告美術、鉄構造物である。
 収益状況が悪化した業種は16業種(前月比−8業種)あり、特に紙・紙加工品、小売業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化8でDI値はマイナス3となり、前月のマイナス19に対し、16ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比+1業種)あり、東濃ひのき、輸送用機器、生花販売、広告美術である。
 資金繰りが悪化した業種は6業種(前月比−10業種)となった。
[景況グラフを開く]

▲ページ上へもどる