調査レポート
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景気動向調査
 平成26年4月  (平成26年4月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕4月の特色
◆ 景況感DI値マイナス12 〜前月比25ポイントの悪化〜
◆ 売上高DI値は、前月比48ポイントの悪化
◆ 消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減
  〔 2 〕4月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転12、悪化24で、DI値はマイナス12となり、前月のDI値プラス13に対しマイナス25ポイントの悪化となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値は±0となり、前月比でマイナス14ポイント、非製造業のDI値はマイナス24となり、前月比マイナス36ポイントとなった。
 なお、回答のあった70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、銘木、家具、石灰、砂利生産、砕石生産、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、鉄構造物、電気工事の9業種(前月比−11業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は17業種(前月比+6業種)となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス3で前月比48ポイントの悪化、販売価格DI値はプラス15で前月比12ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス18で前月比25ポイントの悪化、資金繰りDI値はマイナス9で前月比11ポイントの悪化となり、販売価格以外の調査項目において悪化の結果となった。

 コメントを見ると、製造業では、「組合員の大半で、消費税増税分を価格に上乗せできたため、大幅な収益悪化には陥らなかった。(米菓)」、「自動車、建設機械、公共関連等において生産の回復が見られる。(鋳物)」、「民間航空機関係において、受注量は増加し、今後も続くものと予測。(輸送用機器)」など、プラスの内容が報告された。
 非製造業では、「花見、舟下りなどの観光客も多く、土産物店等も前年同月比で売上が好転した。(大垣市商店街)」、「売上高、在庫(受注)数量は、補正予算の執行により増加している。(土木(岐阜地区))」など、プラスの内容が報告された。
 また当月は、全体として消費増税の影響に関するコメントが多々報告された。特に前月までの駆け込み需要による反動減や増税以降での買い控えがあったとするコメントが多い。
 ただし、その影響についても「思ったほどの落ち込みはなく、受注状況が良好である組合員も多い。(縫製)」、「反動減を覚悟していたが、例年並みの宿泊者数で推移した。(長良川畔旅館)」など、限定的とするコメントもあった。
 そのほか、原油、輸入原材料価格の高騰、電気料金の値上げなど、コスト負担増の状況から、収益確保に苦慮する声は依然寄せられている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加28、減少31でDI値はマイナス3となり、前月のプラス45に対し、48ポイントの悪化となった。
 売上高が増加した業種は19業種(前月比−19業種)あり、メンズアパレル、銘木、家具、機械すき和紙、石灰、生コンクリート、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、メッキ、県金属工業団地、可児工業団地、輸送用機器、青果販売、高山旅館、旅行業、土木(岐阜地区)、鉄構造物、電気工事、建築板金である。
 売上が減少した業種は22業種(前月比+15業種)あり、卸売業、小売業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇25、低下10でDI値はプラス15となり、前月のプラス3に対し、12ポイントの改善となった。
 販売価格が上昇した業種は18業種(前月比+8業種)あり、牛乳、食肉(国産)、菓子、銘木、家具、東濃ひのき、プラスチック、砂利生産、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、陶磁器産地卸、青果販売、水産物商業、石油製品販売、商店街(大垣)、高山旅館、鉄構造物、である。
 販売価格が低下した業種は7業種(前月比−1業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転10、悪化28でDI値はマイナス18となり、前月のプラス7に対し、25ポイントの悪化となった。
 収益状況が好転した業種は7業種(前月比−10業種)あり、家具、砕石生産、刃物等金属製品(輸出)、可児工業団地、鉄構造物、電気工事、建築板金である。
 収益状況が悪化した業種は20業種(前月比+8業種)あり、特に小売業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化14でDI値はマイナス9となり、前月のプラス2に対し、11ポイントの悪化となった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比−3業種)あり、可児工業団地、輸送用機器、電気工事、室内装飾である。
 資金繰りが悪化した業種は10業種(前月比+4業種)となった。
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