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組合青年部 第3回青年部長ガヤガヤ会議

開催日時  平成19年10月19日(金)
開催場所  岐阜市 「県民ふれあい会館」402会議室
開催概要  T.参加者の業界、組合青年部等の現況について
 U.事例発表
T.参加者の業界、組合青年部等の現況について
山岡会長を座長として、会議が進行された。
参加者の主な発言内容

○県砕石(工組)
  県内の仕事は、中部縦貫道と東海北陸自動車道し
かない。東濃には全くない。また、業者の値引き合戦が
激しい。廃業を検討する企業もある。

○県米菓工業(協)
  原材料、エネルギー価格の高騰が経営を圧迫している。組合員の減少(22名) 青年部員も減少(9名)青年部は、米菓のPRのため、規模の大小に関わらず、各種イベントに積極的に参加。農業フェスティバルや地域の秋祭りなど。

○県メガネ商業(協)
  青年部員は22名、今年度は"お客をいかに取り込んでいくのか"をテーマに、勉強会等の活動を行っている。日本福祉大学 中村ゼミの協力により、学生を使った組合員事業所(店舗)の覆面調査を行った。この10月17日(水)には、その結果発表会が中央会の事業を活用し実施された。新しい発見があり、店舗運営に十分活かしていきたい。
  例)店員が店の奥で座っており、売る気が感じられない。
    事業業所の子供がウロウロしている。
    生活観がありすぎる。(店舗と住居が一体となっているところ)
その他、金属の価格は上がっているが、まだフレームなどへの価格転嫁には至っていない。

○県製本紙工(工組)
  製本工賃の価格は、大変低いところで下げ止まった感がある。経営としてはギリギリ。小ロット、短納期、低工賃。原材料価格が値上がりしており、工賃アップなどの交渉を印刷業界と行っていきたい。青年部としては、そのための検討会を行っている。情報化の進展により、製本業界も余力のあるところは、受発注のオンデマンド化の仕組みを、川上、川下などと組んで進めていく傾向にある。仕事の囲い込み。

○岐阜土木(協)
 公共工事の予算は毎年20%程度の減少が続いているのではないか。先月は同業で2社の廃業。入札制度に課題。単なる価格競争になった。利益度外視での入札が恒常的に見られる。青年部員の減少(18名→13名)新たな加入がない。またこの厳しい業況の中では、青年部活動への勧誘も難しい。青年部活動のメリットを打ち出していく必要がある。それは組合も同じ。
  現在は部員の全員が役員になっている。一般の会員が居なくなった。
  座長:業界内における合併や協業などの再編はあるのか?
  土木:そういった動きは無い。親会が機能していない。
  座長:発注金額(総額)の減少とともに、工事物件自体の減少も?
  土木:増えてはいない。
  座長:我々の業界でも、利益を度外視した官公需、民需の獲得合戦はある。例えばバス
     業界。一時期、不眠不休で営業を行っていたバスの運転手による交通事故で、問
     題が顕在化された。
  砕石:砕石業界も土木業界と同様、公共工事の比率が高く、厳しい経営を余儀なくされ
     ている。

○川崎岐阜(協)
  川崎重工業鰍フ下請け事業者による組合ではあった
が、現在では、各々が独自の取引先を開拓するなどし、
下請け組合としての性格が薄れている。青年部員の組
合員意識も低下している。存続についても検討している
ような状況。
  30社の組合員のうち、22社程度が何らかの形で航空
機関係の仕事をしているのではないか。航空機自体の
市場予測は、将来的にも拡大の傾向にあると聞いてい
る。
  価格の低下と、航空機の中小型化の傾向にある。品質については、航空機の事故が頻繁に起こっており、厳しくなってきている。 自社の業務としては、航空機関係の売上げは3%程度。

○県舞台設備管理事業(協)
  青年部の活動としては、親会の事業の中で、教育情報事業の企画、運営を担っている。
 他の組合青年部と違い、青年部員の資格を、組合員の従業員にまで幅広く設定しており、部員の数としては決して多くは無いが、他の青年部の話を聞くほど深刻ではない。当業界も公共事業と密接。単発のイベント事業等の仕事もするが、公共ホールなどの運営管理などは、安定した売上げが確保できることから積極的に取組んで生きたい。
  しかし、自治体からの予算が年々厳しくなっている。また、近年始まった指定管理者制度の影響で、競争が激しくなっている。

○大垣市鉄工(協)
 組合員の業種はバラバラ。鈑金、プレス、金型、建設機械の販売・・・。業界ごとの景気の温度差をひしひしと感じる。 自動車関連、金型関連の業界は業況がいいのではないか。 受注金額は低く抑えられている一方で、原材料価格の高騰が、他業界と同様、経営を圧迫する要因となっている。加工賃で調整をとっている状況。 利益を上げているところは、それなりの経営努力をしている。

U.事例発表(組合青年部同士の連携による活動)
○県家庭紙(工組)と県製本紙工(工組)
  「青年部員同士の連携」 製紙業界は、中国の経済成
長の勢いの中で、原材料の価格高騰、品不足がある。
その勢いは再生紙の市場にまで波及し、古紙の価格高
騰、そして事業所等から出る古紙の確保も獲得競争の
激化に伴い、難しくなってきている。
 そこで、青年部員のある企業から、製本工場で排出さ
れる廃紙の供給について相談があった。しかし、それぞ
れの製本工場では長年の回収業者との取引の中で、全量の供給は難しく、一部の廃紙の供給を行ったところ。
  座長:青年中央会のネットワークを使った仕事上の取引としては面白い。
  製本:課題としては、今"紙"の確保が難しいという理由から、今だけ何とかして欲しいと
      いう求めに対しては、製本組合青年部員のそれぞれ受け止め方に温度差がある。

○県メガネ商業(協)の取組み=「他業界の現場体験事業」
・県学校給食パン米飯(協)での現場実習
  当該組合の組合員の事業所を訪問し、パン製造の現場見学と、実際に手作業でパンを
  製造する体験を行った。
・下石陶磁器(工組)での現場実習
  当該組合の組合員の事業所を訪問し、陶磁器の製造の現場見学と、実際にロクロを回
  しての茶碗作り体験を行った。
  座長:メガネ販売業者が製造業のモノ作りを体験することの意味は?
  眼鏡:組合員は、単にメガネの販売を行っているだけではない。レンズの加工、フレームの
      調整、販売した後もメンテナンスの業務が発生する。ある意味、職人としての手ワ
      ザが必要である。その意味でモノ作りの現場体験は、的外れなことをやっているわ
      けではない。
  座長:どんな効果が?
  眼鏡:かく青年部員が、青年中央会という組織を認識することと、新しいネットワークの獲
      得が図れた。

○他県の事例(詳細は資料を参照)
@福井県中小企業青年中央会 「ビジネス寺子屋」異業種交流の取組み
 (メッキ製造業 + 越前打刃物製造業 + 機械加工業)
  → 本物志向の模造刀を海外向けに福井県ブランドとして販売を目指す。

 (時計宝飾品販売業 + 機械加工業)
  → 福井特産の越前岩石をくりぬいて、時計をはめ込んだ置時計の製造販売

A京都青年中央会 「ひかるうちわ」の共同開発
 (西陣意匠紋紙工業(協)青年部 + 京都府印刷(工組)青年部
             + 京都竹材商業(協)青年部 +(協)日新電機協力会青年部)
  → ひかるうちわの開発、そして製造、販売
 (役割分担)西陣:うちわの頭のデザイン
         印刷:うちわの頭の印刷
         竹材:うちわの柄のデザイン
         電機:LED基盤の製造

B愛媛県中小企業団体中央会青年部協議会
  「ビル総合メンテナンス業 + タオル製造・販売業」の連携による、ウエス(清掃タオル)の開発
  → 清掃業務の受注先が、オフィス、官公庁施設、病院、ホテル、商業施設など多岐に
   わたり、その使用環境によって清掃用具を帰る必要がある。
    そこで、新素材によるウェスの開発によるコストの削減と清掃品質の向上を目指す。

  「縫製業 + 建築板金業 + 看板広告業 + 鉄工業」の連携による、ミシンのアタッチメント、縫製品検査台の開発
  → ミシンのアタッチメントは、ミシンメーカーへの特別注文であり、納期、価格の面で、
   縫製業界は不満を抱えていた。
    そこで、関連業界の青年部が参画し、ミシンのアタッチメント、縫製品検査台の開発
   を行った。ミシンのアタッチメントについては、コスト高による価格の設定に課題。縫製
   品検査台については、100台前後の受注見込みがある。

●その他
○青中会員コラボレーション活動支援事業について
  座長:成果は上がっていない。取り組み希望の案件は上がってきてはいるが、補助対象
     となる条件等に合致せず、断念するケースがある。
  事務:無理矢理、実績を上げる必要はないが、やはり、青年部同士が、いきなり一緒に
     なって事業に取り組むには、それまで人間関係がベースとしてないと難しい。
     "補助事業がありますから、どうぞ使って下さい"では、実績は出てこないだろう。
     積極的な働きかけを行っていきたい。