調査レポート
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景気動向調査
 平成26年8月  (平成26年8月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕8月の特色
◆ 景況感DI値マイナス19 〜前月比 概ね横ばい〜
◆ 人手不足と確保難の状況が一部にみられる
  〔 2 〕8月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転15、悪化34で、DI値はマイナス19となり、前月のDI値マイナス20に対し、1ポイントの改善となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス14となり、前月比で5ポイントの悪化、非製造業のDI値はマイナス24となり、前月比で9ポイントの改善となった。
 なお、回答のあった70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、食肉(国産)、毛織物、石灰、砕石生産、刃物等金属製品(輸出)、可児工業団地、輸送用機器、生花販売、高山旅館、鉄構造物、電気工事の11業種(前月比+2業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は24業種(前月比+1業種)となり、木材・木製品の区分で多
かった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス17で前月比3ポイントの悪化、販売価格DI値はプラス5で前月比±0の横ばい、収益状況DI値はマイナス29で前月比±0の横ばい、資金繰りDI値はマイナス17で前月比3ポイントの悪化となった。

 コメントを見ると、製造業からは、「牛肉の消費が伸び、牛肉、豚肉ともに枝肉価格が安定してきたことから、業界の景況は前年同月比で好転(食肉(国産))」、「売上高や設備操業度など多くの項目で好調を維持(可児工業団地)」など、プラスの内容が報告された一方で、当月も「原材料、副資材、燃料等すべて高騰し苦戦(特殊紙)」、「輸入原料、燃料費の高騰、電気料金の値上げ等により、大変厳しい状況が続いている。(窯業原料)」など、原油・原材料価格の高止まり、電気料金の値上げから収益の悪化を伝える報告が寄せられている。
 非製造業からは、「盆明けからも小売店での需要が減らず、売上は前年同月比109%(生花販売)」、「観光客の入込が落ちる8月後半、組合が主催し「飛騨高山グラウンド・ゴルフ大会」を開催。400名を超す宿泊が得られた。(高山旅館)」など、プラスの内容が報告された一方で、「近年にはない天候不順で、物販店、飲食店ともに売上は減少(大垣市商店街)」、「台風や大雨がお盆休み期間にぶつかり、宿泊客のキャンセルが発生した。(長良川畔旅館)」、「天候不順の影響で、工事に遅れが目立つ。(建築板金)」など、天候不順の影響を伝えるマイナスのコメントも目立った。
 その他、「熟練技術者の確保難(機械すき和紙)」、「従業員の確保難(県金属工業団地)」、「仕事量が増え、職人不足の模様(鉄構造物)」、「作業員の確保がきつくなってきている(電気工事)」など、人材の不足、そして確保が難しくなっているとの報告が見られた。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加24、減少41でDI値はマイナス17となり、前月のマイナス14に対し、3ポイントの悪化となった。
 売上高が増加した業種は17業種(前月比±0業種)あり、食肉(国産)、米菓、毛織物、銘木、石灰、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、県金属工業団地、可児工業団地、輸送用機器、青果販売、共同店舗(飛騨)、生花販売、高山旅館、鉄構造物、電気工事である。
 売上が減少した業種は29業種(前月比+2業種)あり、特に木材・木製品、紙・紙加工品、卸売業、商店街、サービス業に多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇20、低下15でDI値はプラス5となり、前月のプラス5に対し、±0の横ばいとなった。
 販売価格が上昇した業種は14業種(前月比±0業種)あり、牛乳、食肉(国産)、家具、プラスチック、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、県金属工業団地、陶磁器産地卸、青果販売、石油製品販売、生花販売、飲食業、鉄構造物である。
 販売価格が低下した業種は11業種(前月比±0業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転12、悪化41でDI値はマイナス29となり、前月のマイナス29に対し、±0の横ばいとなった。
 収益状況が好転した業種は9業種(前月比+3業種)あり、食肉(国産)、毛織物、砕石生産、刃物等金属製品(輸出)、可児工業団地、輸送用機器、生花販売、高山旅館、鉄構造物である。
 収益状況が悪化した業種は29業種(前月比+3業種)あり、特に木材・木製品、小売業、商店街、サービス業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転4、悪化21でDI値はマイナス17となり、前月のマイナス14に対し、3ポイントの悪化となった。
 資金繰りが好転した業種は3業種(前月比±0業種)あり、可児工業団地、輸送用機器、生花販売である。
 資金繰りが悪化した業種は15業種(前月比+2業種)あり、特に紙・紙加工品に多い
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