調査レポート
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景気動向調査
 平成27年2月  (平成27年2月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕2月の特色
◆ 景況感DI値マイナス25 〜前月比では5ポイント改善〜
◆ 円安による原材料価格等の高止まりで収益状況の厳しさ続く
  〔 2 〕2月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転5、悪化30で、DI値はマイナス25となり、前月のDI値マイナス30に対し、5ポイントの改善となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス25となり、前月比で6ポイントの改善、非製造業のDI値はマイナス24となり、前月比で5ポイントの改善となった。
 なお、回答のあった70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、紙加工品、可児工業団地、機械・工具販売、高山旅館の4業種(前月比+2業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は21業種(前月比−2業種)となり、木材・木製品、印刷、商店街の区分で多かった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス18で前月比5ポイントの悪化、販売価格DI値はマイナス3で前月比5ポイントの悪化、収益状況DI値はマイナス24で前月比5ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス13で前月比4ポイントの改善となり、売上高DI値と販売価格DI値が悪化となった。

 コメントを見ると、製造業では、「2月の電気使用量は、対前年同月比プラス4.5%で、18ヶ月連続で対前年同月比プラスが続いている。受注も増加。(県金属工業団地)」、非製造業では、「2月宿泊者数は、大会や学会等の開催があり、前年同月比121.4%と増加。また、旧正月休みを兼ねてアジア圏からの宿泊客も前年同月比228.4%と大幅に伸びている。(長良川畔旅館)」など、プラスの内容が報告された。
 一方、製造業の業種を中心に、円安の影響による原油価格、原材料価格、仕入れ価格の上昇、電気料金の値上げなどのコスト負担増による厳しいコメントが寄せられている。
 さらに、消費税増税の影響として、「昨年4月の消費税増税は消費マインドを低下させ、10ヶ月を経過した現在も、依然根深い市況低迷の要因。(家具)」、「昨年の2月、3月は消費税の関係で売上が伸びていたが、今年は減少。(機械・工具販売)」、「昨年の同時期には、消費税増税前の駆け込み需要が活発化していたため販売台数も通常より多く発生していたが、今年は大きな変化もなく、自動車販売店は年を追う毎に経営が厳しくなっている。(中古自動車販売)」など、売上の減少に関するコメントが多く寄せられている。特に商店街の業種からは「今までになく各商店は苦戦。(岐阜市商店街)」、「2月は人出も悪く売上増につながらない。(大垣市商店街)」などのコメントが寄せられている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加24、減少42でDI値はマイナス18となり、前月のマイナス13に対し、5ポイントの悪化となった。
 売上高が増加した業種は17業種(前月比−1業種)あり、毛織物、縫製(既製服)、銘木、紙加工品、陶磁器(工業)、砂利生産、砕石生産、鋳物、県金属工業団地、輸送用機器、青果販売、共同店舗(飛騨)、生花販売、長良川畔旅館、高山旅館、土木(岐阜地区)、貨物運送(県域)である。
 売上が減少した業種は30業種(前月比+3業種)あり、特に木材・木製品、窯業・土石、卸売業、商店街の区分で多い。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇15、低下18でDI値はマイナス3となり、前月のプラス2に対し、5ポイントの悪化となった。
 販売価格が上昇した業種は11業種(前月比−3業種)あり、牛乳、食肉(国産)、毛織物、プラスチック、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、陶磁器産地卸、水産物商業、生花販売、飲食業である。
 販売価格が低下した業種は13業種(前月比±0業種)であった。

収益状況の動向は、 前年同月比で好転7、悪化31でDI値はマイナス24となり、前月のマイナス29に対し、5ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は5業種(前月比+1業種)あり、銘木、陶磁器(工業)、生花販売、長良川畔旅館、高山旅館である。
 収益状況が悪化した業種は22業種(前月比−2業種)あり、特に商店街の区分で多かった。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転7、悪化20でDI値はマイナス13となり、前月のマイナス17に対し、4ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は5業種(前月比+2業種)あり、紙加工品、輸送用機器、機械・工具販売、生花販売、高山旅館である。
 資金繰りが悪化した業種は14業種(前月比−1業種)あり、特に商店街の区分で多かった。
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