調査レポート
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景気動向調査
 平成27年7月  (平成27年7月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種69組合(うち69名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕7月の特色
◆景況感DI値マイナス14〜前月比6ポイントの改善〜
◆主要項目のDI値は、全てにおいて改善傾向
  〔 2 〕7月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転4、悪化18で、DI値はマイナス14となり、前月のDI値マイナス20に対し、6ポイントの改善となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス22となり、前月比で12ポイントの改善、非製造業のDI値はマイナス6となり、前月比で±0の横ばいとなった。
 なお、回答のあった69業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、機械・工具販売、長良川畔旅館、高山旅館の3業種(前月比−2業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は13業種(前月比−6業種)となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はプラス1で前月比6ポイントの改善、販売価格DI値はマイナス2で前月比4ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス11で前月比2ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス6で前月比2ポイントの改善となり、これら主要な調査項目においては改善の結果となった。なお、非製造業の売上高DI値はプラス18で前月比27ポイント
の改善となり、改善幅が大きかった。

 コメントを見ると、製造業では、「7月も前年同月と比べ、好転している企業が多く見られる。好調な企業は設備投資意欲も旺盛で、新工場の建設、新設備導入と活気がある。(メッキ)」など、プラスの内容が報告された一方で、「スーパー等では、卸売価格の値上げができず、小麦粉が値上がりした分、利益の悪化に繋がっている。(麺類)」など、マイナスの内容も報告された。
 非製造業では、「今月は商品券の効果があり、売上が増加した。(大垣市商店街)」、「すべてのホテル、旅館で売上が増加している。岐阜県が企画している「ふるさと旅行券」や、「プレミアム商品券」も功を奏しているようだ。(長良川畔旅館)」などの報告があった一方で、「プレミアム商品券が発行されたが、商店街においては効果がない。(岐阜市商店街)」、「商品券の資金化が翌月になるため、かえって資金繰りが厳しくなった(メガネ販売)」など、「プレミアム商品券」の発行に関し、プラス・マイナス両面から報告があった。
 また、猛暑の影響について、「エアコンの売上が増加した。(家電機器販売)」、「スイカなどの果物や清涼飲料水、ビールなどの売れ行きは好調だった。(高山市商店街)」など、プラスの報告があった一方で、「酷暑で来店者が激減する傾向にある。(メガネ販売)」、「7月下旬からの異常な暑さが、今後の売れ行きにどう影響するか心配である。(米菓)」という声もあった。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加27、減少26でDI値はプラス1となり、前月のマイナス5に対し、6ポイントの改善となった。
 売上高が増加した業種は19業種(前月比+1業種)あり、毛織物、家具、東濃ひのき、特殊紙、陶磁器(工業)、メッキ、可児工業団地、青果販売、家電機器販売、中古自動車販売、共同店舗(飛騨)、生花販売、商店街(大垣)、長良川畔旅館、高山旅館、旅行業、理容・美容業、電気工事、木造建築である。
 売上が減少した業種は18業種(前月比−4業種)あった。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇15、低下17でDI値はマイナス2となり、前月のマイナス6に対し、4ポイントの改善となった。
 販売価格が上昇した業種は11業種(前月比±0業種)あり、牛乳、食肉(国産)、毛織物、家具、特殊紙、砕石生産、鋳物、青果販売、生花販売、商店街(大垣)、旅行業である。
 販売価格が低下した業種は12業種(前月比−3業種)あった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転15、悪化26でDI値はマイナス11となり、前月のマイナス13に対し、2ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は11業種(前月比+2業種)あり、機械すき和紙、プラスチック、陶磁器(工業)、可児工業団地、機械・工具販売、青果販売、生花販売、商店街(大垣)、長良川畔旅館、高山旅館、木造建築である。
 収益状況が悪化した業種は18業種(前月比±0業種)あり、食料品の区分で多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化11でDI値はマイナス6となり、前月のマイナス8に対し、2ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比±0業種)あり、可児工業団地、機械・工具販売、長良川畔旅館、高山旅館である。
 資金繰りが悪化した業種は8業種(前月比−1業種)あった。
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