調査レポート
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景気動向調査
 平成27年10月  (平成27年10月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種69組合(うち69名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕10月の特色
◆ 景況感DI値マイナス12 〜前月比6ポイントの改善〜
◆ 売上高DI値を除く調査項目で改善の傾向
  〔 2 〕10月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転8、悪化20で、DI値はマイナス12となり、前月のDI値マイナス18に対し、6ポイントの改善となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス17となり、前月比で6ポイントの改善、非製造業のDI値はマイナス6となり、前月比で6ポイントの改善となった。
 なお、回答のあった69業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、菓子、金型、機械・工具販売、商店街(大垣)、長良川畔旅館、高山旅館の6業種(前月比+2業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は14業種(前月比−2業種)となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス4で前月比1ポイントの悪化、販売価格DI値はマイナス1で前月比5ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス8で前月比8ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス2で前月比4ポイントの改善となり、売上高DI値を除く調査項目において改善の結果となった。

 コメントを見ると、製造業では、「秋になると栗のお菓子が売れるようになり、売上が増加した。(菓子)」、「外国人観光客の増加により品物不足になっている関の雑貨や刃物関係のメッキが忙しい。(メッキ)」など、プラスの内容が報告された一方で、「冬物も暖冬を意識して慎重な姿勢。売上、収益共に厳しい経営が続いている。依然、衣料消費が低迷。(婦人・子供服)」、「国内一般市場では、依然好況感がなく、消費動向は依然低迷している。(刃物等金属製品(輸出))」など、消費動向の低迷を伝える内容も報告された。
 非製造業では、「プレミアム商品券の効果も持続し、飲食関係、土産品関係も好調。少しずつ景況感も良くなってきている。プレミアム商品券が商店街を盛り上げている。(大垣市商店街)」、「天候に恵まれ、紅葉シーズンと重なり、外国人観光客をはじめ多くの人が訪れた。(高山旅館)」など、サービス業を中心にプラスの内容が報告された一方で、「物件が減少し、年内は厳しい状況が続きそうである。(電設資材卸)」、「売上高は、前年同月比で減少となっている(△6.4%)。特に、国では治山、治水事業の減少により大幅な減少(土木(岐阜地区))」など、マイナスの内容も報告された。
 その他、「後継者や技術者の減少の影響が少しずつ表れてきた。(ニット工業)」、「求人をしてもなかなか応募者が集まらない。(鋳物)」など、一部の業種から人手不足を伝える内容が報告された。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加26、減少30でDI値はマイナス4となり、前月のマイナス3に対し、1ポイントの悪化となった。
 売上高が増加した業種は18業種(前月比+3業種)あり、食肉(国産)、菓子、米菓、機械すき和紙、陶磁器(工業)、砂利生産、メッキ、青果販売、共同店舗(飛騨)、生花販売、商店街(大垣)、長良川畔旅館、下呂温泉旅館、高山旅館、クリーニング、旅行業、理容・美容業、電気工事である。
 売上が減少した業種は21業種(前月比+4業種)あり、特に窯業・土石、卸売業の区分で多かった。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇14、低下15でDI値はマイナス1となり、前月のマイナス6に対し、5ポイントの改善となった。
 販売価格が上昇した業種は10業種(前月比+2業種)あり、牛乳、食肉(国産)、毛織物、家具、特殊紙、砕石生産、青果販売、水産物商業、生花販売、旅行業である。
 販売価格が低下した業種は11業種(前月比−1業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転13、悪化21でDI値はマイナス8となり、前月のマイナス16に対し、8ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は9業種(前月比+1業種)あり、菓子、機械すき和紙、陶磁器(工業)、メッキ、可児工業団地、青果販売、商店街(大垣)、長良川畔旅館、高山旅館である。
 収益状況が悪化した業種は15業種(前月比−4業種)あり、特に卸売業の区分で多かった。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化7でDI値はマイナス2となり、前月のマイナス6に対し、4ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比+1業種)あり、菓子、可児工業団地、機械・工具販売、高山旅館である。
 資金繰りが悪化した業種は5業種(前月比−2業種)となった。
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