調査レポート
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景気動向調査
 平成28年2月  (平成28年2月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種69組合(うち69名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕2月の特色
◆ 景況感DI値マイナス28 〜悪化傾向が続く〜
◆ 前月に比べ、主要な調査項目のDI値はすべて改善
  〔 2 〕2月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、好転2、悪化30で、DI値はマイナス28となり、前月のDI値マイナス23に対し、5ポイントの悪化となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス30となり、前月比で10ポイントの悪化、非製造業のDI値はマイナス24となり、前月比で3ポイントの改善となった。
 なお、回答のあった69業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、下呂温泉旅館、高山旅館の2業種(前月比−1業種)。また、「悪化」と回答した業種は21業種(前月比+2業種)となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス12で前月比11ポイントの改善、販売価格DI値はマイナス4で前月比8ポイントの改善、収益状況DI値はマイナス13で前月比9ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス5で前月比6ポイントの改善となり、これら主要な調査項目においては改善の結果となった。

 コメントを見ると、製造業では、「収益状況は2月も対前年同月比で微増。新商品の開発を継続中で、市場への投入を急ぎたい。(機械すき和紙)」、「貿易関係の出荷が好調であり、また主要燃料であるガス単価が低廉である影響などで、飲食器メーカーの雰囲気は概して明るい。(陶磁器(工業))」など、プラスの内容が報告された一方で、「2月の出荷量は、前年同月比、前月比ともに大きく減少した(出荷量:前年同月比80.8%、前月比60.7%)。需要の減少により景況が後退している。(砕石生産)」など、マイナスの内容も報告された。

 非製造業では、「旧正月等の長期連休による外国人(中国人)観光客が多かった。(高山旅館)」など、インバウンドの増加を伝える内容が報告された一方で、「インバウンドの影響で、値段が高騰し、施設の確保が困難になっている。(旅行業)」というマイナスの内容も報告された。また、「閏年のため、営業日が1日多く、その分入荷量、売上額共に前年同月より増加した。(生花販売)」など、前年同月に比べ営業日が1日多かったことに伴う売上の増加を伝える内容も報告された。
 その他、「やや円高になり、海外の原材料調達についてはコスト減につながりメリットが出始めている(家具)」、「原油安を受けて光熱費、輸送コストは減少している点は良い。(メッキ)」など、円高や原油価格の値下がりについてプラスの内容も報告された。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加21、減少33でDI値はマイナス12となり、前月のマイナス23に対し、11ポイントの改善となった。
 売上高が増加した業種は15業種(前月比+1業種)あり、縫製(既製服)、東濃ひのき、機械すき和紙、砂利生産、メッキ、金型、機械・工具販売、青果販売、共同店舗(飛騨)、生花販売、商店街(高山)、下呂温泉旅館、高山旅館、理容・美容業、電気工事である。
 売上が減少した業種は23業種(前月比−7業種)あり、特に窯業・土石、建設業の区分で多かった。
 
販売価格の動向は、前年同月比で上昇11、低下15でDI値はマイナス4となり、前月のマイナス12に対し、8ポイントの改善となった。
 販売価格が上昇した業種は8業種(前月比+2業種)あり、牛乳、食肉(国産)、家具、特殊紙、青果販売、水産物商業、生花販売、下呂温泉旅館である。
 販売価格が低下した業種は11業種(前月比−3業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転15、悪化28でDI値はマイナス13となり、前月のマイナス22に対し、9ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は11業種(前月比+3業種)あり、縫製(既製服)、家具、機械すき和紙、プラスチック、メッキ、機械・工具販売、青果販売、生花販売、商店街(高山)、下呂温泉旅館、高山旅館である。
 収益状況が悪化した業種は20業種(前月比−3業種)となった。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化10でDI値はマイナス5となり、前月のマイナス11に対し、6ポイントの改善となった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比+1業種)あり、可児工業団地、生花販売、下呂温泉旅館、高山旅館である。
 資金繰りが悪化した業種は7業種(前月比−4業種)となった。
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